与えられた背番号は36。現二軍監督の池山隆寛や、代打の神様・川端慎吾が着けたヤクルトの出世番号だ。その背中からも球団の期待の大きさが見える若燕は、プロの舞台で数々の初めてを力に変えている。 取材・構成=小林篤 写真=藤井勝治、球団提供 京都外大西高時代は投手兼外野手としてプレーし、高校通算54本塁打を記録。3年夏の京都大会では大会タイ記録の4本塁打を放った。最速147キロを誇る右腕としても高いポテンシャルを示したが、プロの舞台では野手一本で勝負をしている。期待のスラッガー候補は壁にぶつかりながらも、日ざしが照りつけるグラウンドで心技体を磨いている。 ──2月1日のキャンプインから約半年が過ぎました。1年目のシーズン、ここまでを振り返っていかがですか。
西村 本当にあっという間ですね。でも、プロ野球というものに徐々に慣れてきているので、そこは良い点かなと。
──高校生からプロの世界へ進まれたわけですが、戸惑ったことはありましたか。
西村 入団してサードを守ることになったのが、一番の戸惑いではありましたね。
──高校時代は投手と外野を守られていました。どのタイミングで打診があったのでしょうか。
西村 ドラフト指名をいただいて、(球団関係者が)高校のグラウンドに来られたときに「少し内野の練習もしておいてほしい」と言われました。
──今まで経験のなかった内野守備を、いきなりプロの舞台で挑戦する。大変なことだと思います。
西村 最初は右も左も分からない状態から始まって。どの位置で守ったらいいのかもそうですし、どんな打球が飛んでくるのかも分かりませんでした。
──そんな中、今季はサードで190イニングを守り失策4つ。初めてにしては守れているのではないでしょうか。
西村 形は別として、自分自身でも思っていたよりかは守れているのかなと。ただ・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン