プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は3月3日だ。
2002年、まさに電撃的に
阪神監督に就任した
星野仙一。キャンプから話題の中心となったが、それはオープン戦でも変わらない。
3月3日、星野監督の御当地・岡山倉敷で対
オリックスのオープン戦が行われ、ここまで3連勝で意気が上がるタイガースを一目見ようと、1万9000人のファンが球場に集まった。
この日は、投手陣がすごかった。まず、先発の
井川慶が奪三振ショー。5回を2安打6奪三振無失点でペースをつかむと、2番手の新外国人ムーアも3回を1安打4奪三振、無失点。左腕から繰り出すムーアのクセ球は、かなりの威力を発揮しそうだ。最後は、これも新外国人で、少しぽっちゃりのバルデスがピシャリと締め、阪神は3対0で快勝。1997年以来のオープン戦4連勝となった。
「ガツガツいって勝ってるんじゃない。俺はまだ勝ちにいってない。自然の流れの中で勝っている」
星野監督は、そう言ってニヤリと笑った。(初出原稿に間違いあり修正しています。申し訳ありません)
写真=前島進