国学院栃木・水澤龍太朗［投手／3年］

　ストイックな男だ。東大を目指す選手も出るなど、文武両道を実践する同校にあって、水澤龍太朗は「手を抜くことは自分に負けるということ。自分に負けたら、勝負にも相手にも勝てない」と言い切る。

　昨夏、宿敵・作新学院と3年連続決勝で対戦し、1対15と大敗した。春はベンチ入りも夏はメンバー外だった水澤は「秋はエースとして準備しろと言われたので、テスト期間もほぼ毎日ブルペンで投げていた」と虎視眈々とリベンジの舞台へ準備を整えた。

　昨秋は準決勝で青藍泰斗を下し、18年ぶり関東大会切符を手にして、決勝は再び作新学院。「先輩たちの分まで」と誓い、3回1失点。継投の必勝パターンが出来上がったことで「後ろが全然点を取られないので安心していけた」と全力で腕を振れた。チームも逆転勝ちを果たし、「チームにとっても自分にとってもすごく大きい勝ち」。

　新潟出身。小さいころからあこがれた甲子園に向かう。「もっと直球のキレを出せるように練習して、甲子園でも勝ちたい」と目を輝かせた。

写真＝BBM