週刊ベースボール編ら集部が熱戦の続くプロ野球で週間MIP、ベストナインを選出。今週は9月24日から9月30日の期間だ

今季7完封、東京ドーム6完封

　異次元の快投だった。

　9月28日のＤｅＮＡ戦（東京ドーム）で先発した巨人・菅野智之。新人・東克樹との投手戦となったが、９回103球、５安打無失点に抑えきると、その裏、長野久義がサヨナラ弾。今季14勝目を2試合連続、７度目の完封で飾った。

　７回の打席の後、右股関節を気にしながらも最後まで投げ切った。東京ドームでのシーズン6完封は史上最多記録でもある。

　これでリーグトップに立っていた防御率を2.25まで改善した。完投9、完封7、無四球3、投球回192回、189奪三振は、すべてセ、パ合わせてもトップである。
　勝ち星も、広島・大瀬良大地の15勝まであと１つになった。

　8月は防御率1.50、9月は防御率1.38と安定感が尻上がりに増す。
　こうなると、3試合で1勝2敗、防御率4.39だった7月がもったいないが、菅野の場合、夏場の1カ月の不振は“お約束”。マツダ広島（防御率6.35）、ナゴヤドーム（5.25）、神宮（6.00）の不振に加え、来季向けた課題と言えるだろう。

　なお、今季セの規定投球到達者は10月1日現在で7人にも驚く。

セ・リーグ週間ベストナイン

［投手］
菅野智之（巨人／4回目）
期間内／試1勝１敗0防0.00
※DeNA相手に圧巻の完封劇。狭い東京ドームで6完封は見事。

［捕手］
小林誠司（巨人／4回目）
期間内／打10安5本0点0盗0率.500
※菅野の完封試合のマスクから打撃も上昇、30日3安打。

［一塁手］
松山竜平（広島）
期間内／打17安6本0点5盗0率.353
※相変わらず打撃好調。V決定。試合2打点、得点圏打率.667。

［二塁手］
山田哲人（ヤクルト／9回目）
期間内／打19安7本0点4盗1率.368
※24日中日戦は3安打で勝利貢献。得点圏打率6割と勝負強さも光った。

［三塁手］
大山悠輔（阪神／3回目）
期間内／打15安8本1点3盗1率.533
※もはや完全覚醒だ。30日は4安打、27日には甲子園でランニング弾。

［遊撃手］
田中広輔（広島／3回目）
期間内／打28安11本1点7盗3率.393
※26日優勝決定試合では一番打者で3安打3得点と躍動した。

［左翼手］
野間峻祥（広島／4回目）
期間内／打30安9本0点5盗0率.300
※優勝決定試合で2打点。再び打撃が上昇気配。

［中堅手］
青木宣親（ヤクルト／6回目）
期間内／打21安7本1点3盗1率.333
※打撃好調を維持し、27日広島戦は貴重な2打点。

［右翼手］
雄平（ヤクルト）
期間内／打20安9本1点6盗０率.450
※マルチ３回と固め打ち。27日広島戦は4打点で勝利へけん引。

パ・リーグ週間ベストナイン

［投手］
菊池雄星（西武／5回目）
期間内／試１勝１敗0防1.29
※7回3失点は問題ありだが、この佳境で初のホークス戦勝利は称えたい。

［捕手］
若月健矢（オリックス／2回目）
期間内／打15安10本0点4盗0率.667
※29日ロッテ戦では５の５の大当たり。9月の月間打率も.407。

［一塁手］
山川穂高（西武／7回目）
期間内／打20安6本3点5盗0率.300
※27、28日とソフトバンク戦で連続弾。MVP最有力候補だ。

［二塁手］
中村奨吾（ロッテ／6回目）
期間内／打15安6本1点1盗3率.400
※打撃好調を維持。盗塁王に向け走りまくる。

［三塁手］
中村剛也（西武／5回目）
期間内／打22安5本2点3盗1率.227
※打率低く、得点圏.000だが、28日ホークス戦の一発は値千金。

［遊撃手］
源田壮亮（西武／8回目）
期間内／打25安8本0点0盗0率.320
※打撃には波があったが、全力プレー評価。守備の貢献も大だ。

［左翼手］
大城滉二（オリックス）
期間内／打18安7本0点5盗2率.389
※ほぼサード起用ではあったが、好調打撃と足を評価しレフトで選出。

［中堅手］
秋山翔吾（西武／10回目）
期間内／打25安5本2点7盗0率.200
※打率は低調ながら27日ホークス戦の逆転3ランはしびれた。

［右翼手］
吉田正尚（オリックス／9回目）
期間内／打21安8本0点0盗0率.381
※期間内全試合安打と打撃も好調。9月の月間打率.364。

［指名打者］
ウィーラー（楽天／3回目）
期間内／打24安9本1点4盗０率.375
※打撃の状態に波はあるが、27日ロッテ戦は４の４で勝利に貢献。

写真＝BBM