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パ・リーグ6球団、五番打者事情は?

 

クリーンアップの一角で四番の後ろに座り、打線の中でも重要な役割を担う五番打者。パ・リーグ6球団の現状は果たして――。(記録は6月17日現在)。

埼玉西武ライオンズ



 1対1の同点で迎えた4回裏、一死二塁の場面だった。6月16日、ヤクルト戦(メットライフ)。四番の山川穂高が三振に倒れた後、打席に入った森友哉は高橋奎二が投じた内角低め149キロの直球をフルスイング。打球は右中間を破る勝ち越し2点適時二塁打となった。「松本(航)の援護になればうれしい」と捕手としてリードする新人右腕を思いやったが、その後も打線は爆発して10得点。見事に松本は2勝目を手にした。今季もチーム防御率はリーグ最低と苦しむ西武だが強力打線は健在。その中で存在感を発揮しているのが森だ。打率.344で首位打者を走り、さらに得点圏打率.407もリーグ1位。抜群の勝負強さを誇る五番が“本塁打王”山川の後に控えているのは、相手にとって大きな脅威となっている。

北海道日本ハムファイターズ



 台湾球界の至宝がその真価を発揮し始めている。今シーズンからファイターズに加わった王柏融。2016、17年には2年連続で打率4割超えを果たした男は開幕直後こそ苦しんだが、試合を重ねるたびに日本野球に順応。三番・近藤健介、四番・中田翔とともにクリーンアップの一角を担い、存在感を発揮している。一時は2割5分前後だった打率も3割に乗せ、交流戦でもここ一番の勝負強さを見せている。3本塁打と長打力はやや物足りないが、3割を超える高い得点圏打率で五番の役割を果たしている。3年ぶりVの使者となれるか。背番号99がその天才的な打撃でチームをさらなる上昇気流に乗せる。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 開幕当初はウィーラーがその座にいたが、やはり五番の位置が似合うのは銀次だ。キャプテンに就任した今季、並々ならぬ決意を持ってシーズンに臨んでいる。ここまでの安打数66はチーム3位の数字。好調打線の中核で力を発揮している。また、6月9日の中日戦(ナゴヤドーム)では、プロ14年目にして通算1000安打をマークした。楽天の生え抜き選手としては初の快挙。この際、「本当に感謝している」と名指ししたのは、星野仙一元監督だった。亡き闘将の教えを胸に、これからもヒットメーカーとしてチームを支える。

福岡ソフトバンクホークス



 5月2日の楽天戦(ヤフオクドーム)から約1カ月以上、定位置を守ってきた松田宣浩に代わり、6月13日の阪神戦(同)から五番を務めるのがY.グラシアルだ。12日時点でチームはリーグ最多の81本塁打を放っていながら、得点はリーグ5位の255と、攻撃の効率があまり良くない。打撃好調のグラシアルを五番に据えた理由の一つには、好機で大量得点を奪える確率が上がることが挙げられるだろう。13日は起用がズバリ。7回一死一、二塁からグラシアルが3ランを放ち、試合を決めた。ここまで防御率リーグトップの3.32と投手陣は好調なだけに、打線の得点力アップが首位奪取には必要。五番・グラシアルがそのカギを握る。

千葉ロッテマリーンズ



 開幕は六番スタートだったレアードだが、4試合連続本塁打を放つなどロケットスタートを切ると6試合目の4月4日西武戦(メットライフ)で五番に昇格。以降は井上晴哉の代役として四番に入ることもあったが、現在まで「五番・三塁」が定位置となっている。開幕直後の勢いこそ鈍ってきたものの、本塁打&打点はいまだリーグ上位につける。四番に座る井上の復調もあって、井口資仁監督も四番&五番の前にいかに好機を作るかという逆算で打線を組み立てられるようになった。いずれにしても、得点力がアップした今季のカモメ打線を生まれ変わらせたのが「五番・レアード」であることは間違いない。

オリックス・バファローズ



 外角球は右方向に軽打を放ちつつ、内角球は腕をたたんで三塁線を破っていく。5月10日の楽天戦(ほっと神戸)ではプロ初本塁打を放つなど、パンチ力も併せ持せるドラフト7位ルーキーの中川圭太が好打を披露し、5月末から五番に座るケースも増えた。得点圏打率.393と勝負強さも発揮。さらに出塁率303と上位と下位をつなぐ打線の潤滑油としても機能するなど、得点力不足に悩むチームの中で打力の高さを買われてスタメンに定着。23歳の存在感が、日に日に増している。

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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