大阪・履正社高の初優勝で幕を閉じた今年の夏の甲子園。今大会も多くのヒーローが飛び出した。今週号の週刊ベースボールでは「49代表校全882選手写真名鑑」が中綴じ付録となっているが、ここでは印象に残った夏の主役を振り返っていこう。 飛距離と滞空時間は規格外だ。あるNPBスカウトは井上広大の右スラッガーとしての将来性を「清原になれる可能性を秘める」と絶賛。甲子園で不滅の13本塁打を放ったPL学園・
清原和博(元
西武ほか)の再来を期待した。
今春のセンバツでも「大会屈指の大砲」として注目を浴びながら、星稜・
奥川恭伸の前に4打数無安打(2三振)で初戦敗退。この屈辱が打撃改造の契機。ポイントは「体の中で打つ」。追い込まれてからも変化球に対応するため、ポイントを近くにしてボールを見る時間を長くした。ヘッドスピードがないとできない技術だ。
春の再戦となった星稜との決勝では、奥川から逆転の3ラン。成長した井上が、優勝を引き寄せた。
写真=BBM