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最も勝率が低かったリーグ優勝チームは? セ・パでランキングにまとめてみた

 

 セ・リーグは巨人、パ・リーグは西武がリーグ優勝を果たしたが、全試合を終えた両チームの勝率は巨人が.546、西武が.563となっている。西武は昨年の.624を大きく下回り、今年を含む過去10年で下から3番目、巨人に至っては下から2番目の勝率。原辰徳監督は過去7度リーグ優勝を果たしているが、その中で最も低い勝率になる。では、セ・パそれぞれ、また両リーグで、最も勝率の低かったリーグ優勝チームはどこなのだろうか?

セ・リーグはV9達成時の巨人が最も低い勝率だった


今季の巨人は優勝したチームの中でワースト5位の勝率だった


 まずはセ・リーグから。1950年から今シーズンまでのリーグ優勝チームの勝率を調べ、低い順にランキングにまとめてみた。

●勝率が低かったリーグ優勝チームランキング セ・リーグ編
1位 1973年 巨人 66勝60敗4分 勝率.524
2位 1992年 ヤクルト 69勝61敗1分 勝率.531
3位 1994年 巨人 70勝60敗0分 勝率.538
4位 2015年 ヤクルト 76勝65敗2分 勝率.539
5位 2019年 巨人 77勝64敗2分 勝率.546

 1950年以降、セ・リーグで最も低い勝率だったのが1973年に優勝した巨人。いわゆるV9の9連覇目となったのがこの年だが、2位・阪神と0.5ゲーム差の接戦だった。次が1992年のヤクルト。4位・広島までが勝率5割以上と上位が拮抗した年で、ヤクルトは阪神、巨人との三つ巴の戦いを辛くも制している。1994年の巨人は7月終了時点で2位に8ゲーム差をつけるも終盤失速。何とか中日の猛攻をしのぎ切った。

 4位は終盤に猛追して逆転優勝を果たした2015年のヤクルト。5位はなんと今シーズンの巨人がランクインした。一時は圧倒的なリードを築くも失速したが、2位以下も不安定な成績だったこともあり、最終的に2位に5.5ゲーム差をつけて優勝した。また、ランキング5位まで巨人とヤクルトが交互にランクインしているのも面白いところだ。

パは西武が数多くランクインするも最低勝率はあのチーム


1975年、近鉄とのプレーオフを制止して優勝した阪急


 続いてパ・リーグ。セのトップは.524と非常に低い勝率だった1973年の巨人だが、こちらは何年の優勝チームが最も低い勝率なのだろうか?

●勝率が低かったリーグ優勝チームランキング パ・リーグ編
1位 1975年 阪急 64勝59敗7分 勝率.520
2位 1998年 西武 70勝61敗4分 勝率.534
3位 1982年 西武 68勝58敗4分 勝率.540
4位 1973年 南海 68勝58敗4分 勝率.540
5位 2008年 西武 76勝64敗4分 勝率.543

 パ・リーグで過去最も勝率の低かったリーグ優勝チームは、上田利治監督が率いた1975年の阪急。勝率は.520と、1973年の巨人の.524を下回る数字だ。つまり、過去最も勝率の低かったリーグ優勝チームは、「1975年の阪急」ということになる。

 また、ベスト5に西武が1982年、1998年、2008年と3度入っているのも興味深い。過去23度のリーグ優勝果たしているが、こうした独走するような強さのないシーズンも、しっかりモノにしているようだ。

 今年はセ・パ共に連勝連敗が繰り返される混沌としたシーズンだったが、その混沌ぶりが優勝チームの勝率にも如実に出ているといえる。優勝チームの勝率が極端に低い接戦のシーズンは、ファンも最後まで楽しめるもの。来シーズンの優勝チームは勝率6割以上の安定した成績を残すのか、それとも今回挙げた歴代ランキングに食い込むような低い勝率になるのか注目だ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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