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セ・リーグ6球団 2015年ドラフト1位の現在地は?

 

読売ジャイアンツ



 第2次原辰徳監督体制時の最後の1位選手が岡本和真で、「近未来の四番打者」と期待された。新人年の8月末に一軍昇格し、3打席目で2点本塁打を放って公式戦初安打、初打点、初本塁打を記録したが(1年目は6安打)、その後、2シーズン計7安打、0本塁打と結果を残せず。しかし、加入4年目の18年に3割、30本塁打、100打点を最年少で記録(打率.309、33本塁打、100打点)。同年の6月2日から巨人軍第89代四番となり、原監督が再就任した19年はやや成績を落としたものの、それでも四番に座って31本塁打、94打点の活躍で5年ぶりV奪回に貢献。ドラフト時の「近未来の〜」の期待に見事に応えている。

横浜DeNAベイスターズ



 ルーキーイヤーに中畑清監督(当時)にクローザーに抜擢されると、150キロを超える真っすぐと、鋭く落ちるツーシームを武器にセーブを重ね、新人最多記録となる37セーブで新人王に輝いた。以来、現在までベイスターズの9回を守り続け、昨年7月にはNPB最年少記録となる通算150セーブに到達。2年連続で最多セーブのタイトルを獲得している。登場曲に合わせてスタンドのファンが飛び跳ねる「ヤスアキJUMP」は、横浜スタジアムのハイライトとなっている。侍ジャパンでもクローザーを務め、今季はリーグVと日本一、東京五輪金メダルとハマスタで3度の胴上げ投手を目指す。

広島東洋カープ



 広島は俊足外野手の野間峻祥だ。守備力と足の速さでは、プロでもトップクラスのものがあるだけに、打撃をどれだけ磨けるかがカギ、と言われ続けている。プロ3年目までは一軍での出番は限られていたが、4年目の2018年に主にレフトで126試合に起用されて規定打席に到達。打率.286と活躍してチームのリーグ3連覇に貢献した。しかし昨年は、序盤は奮闘したものの、6月半ばから調子を落とし、定位置を手放す形に。今季はバットを寝かせた新たな打撃フォームに変えて再出発、あらためて定位置奪取を誓う。オープン戦では、打率.310と好調をキープ、チームの外野陣が全体的に打撃好調な中、レフトの定位置奪回へあとひと踏ん張りだ。

阪神タイガース



 新日鐵住金鹿島(現日本製鉄鹿島)から2015年、即戦力左腕として入団した横山雄哉。同年5月21日の巨人戦(甲子園)、先発で一軍デビュー。この年は4試合に登板し0勝2敗で終えた。期待された2年目の16年は2勝止まり。飛躍を誓った17年に左肩を痛め、18年8月にクリーニング手術を受け、育成選手となった。19年はリハビリをしながらウエスタン・リーグで7試合に登板し復帰。20年は球団史上初めて育成選手として一軍キャンプに参加した。順調な回復を見せ一軍に帯同したが、現在は二軍で中継ぎとして登板。3月10日の教育リーグ、ソフトバンク戦(タマスタ筑後)では2回を無安打3奪三振の好投。支配下復帰も見えてきている。

中日ドラゴンズ



 この年のドラフトでは3球団が競合した有原航平(現日本ハム)、2球団が競合した安樂智大(現楽天)を筆頭に、大学生、高校生に人気が集中した。対する中日は三菱日立パワーシステムズ横浜の野村亮介を一本釣り。前年に就任した落合博満GMの意向もあり、この年、高校生の指名はゼロだった。谷繁元信選手兼任監督は「全員を即戦力と考えている」と語っていたが、ドラフト1位右腕はその期待に応えることができない。一軍登板は1年目の3試合のみで勝敗はつかず。3年目の2017年オフに戦力外通告を受けてそのまま引退。現在は打撃投手としてチームを支えている。

東京ヤクルトスワローズ



 2014年秋のドラフト第1回入札で安樂智大(済美高)を指名し楽天と競合したが、縁はなかった。この“外れ1位”として指名されたのが、ヤマハの左腕・竹下真吾だった。即戦力として期待されたが、度重なるケガで、1年目は一軍登板なしに終わっている。2年目の2016年6月16日のソフトバンク戦(神宮)で待望の一軍デビュー。雨で一時中断するなど難しい登板ではあったが、2回2/3を2被弾4失点でマウンドを降りている。結果的に、竹下が一軍で登板したのはこの1試合のみとなった。17年限りで戦力外通告を受け、現在は一般企業に就職しているという。

写真=BBM
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