中日の背番号34、
福敬登は貴重な中継ぎ左腕だ。プロ5年目の28歳は今季開幕から好調をキープして13試合連続無失点を続けていた。
だが、14試合目の登板となった7月23日の
巨人戦(ナゴヤドーム)でついに失点を喫した。一挙に5失点だったから、防御率は0.00から3.21まで跳ね上がった。
開幕から連続無失点の日本記録の持ち主は、福と同じ中日の田島慎二だ。2016年の記録で3月26日の
阪神戦(京セラドーム)から6月5日の
楽天戦(ナゴヤドーム)まで31試合を連続無失点で切り抜けた。
31試合で投球回は29回3分の2。被安打は19、与四球は11、奪三振は29。112打数19安打で被打率は.170と抜群の投球内容で2勝3セーブ13ホールドを挙げた。
福も長く抑えていると感じていたが、田島は福の2倍以上だ。記録は6月7日の
オリックス戦(京セラドーム)で途絶えたが、開幕から2カ月強も無失点だったのだから、ベンチからの信頼も絶大だったはずだ。
その田島だが、この4月にトミー・ジョン手術を受けており、今シーズンの復帰は難しそうだ。ただ、まだ30歳という年齢を考えても先は長い。しっかりと完治させ、来シーズンに照準を合わせていることだろう。
ちなみに「開幕から」という縛りを取れば、連続無失点の日本記録の持ち主は阪神の
藤川球児。2006年に記録した38試合である。
写真=BBM