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涌井秀章が史上初の「3球団最多勝」へ前進した理由とは

 

最多勝へも足場を固めた?


 見事な「修正力」だった。10月14日のロッテ戦(ZOZOマリン)に先発した涌井秀章は、藤原恭大へ初球を投げた際に踏み出した左足を滑らせ、尻もちをついてしまう。転倒しながら打球の行方を目で追うと、白球は右翼席へ吸い込まれていった。その後もマウンドを掘ったり、スパイクの裏を気にする仕草がたびたび見られた。だか、このままズルズルいかないのがこの右腕のすごさだ。

「足がはまる『自分の場所』が見つかった」という本人の言葉どおり、尻上がりに本来の投球を取り戻していく。3回には藤原の安打、加藤翔平への死球で一死一、二塁のピンチを招くも、続くマーティン安田尚憲をいずれも中飛に打ち取り、追加点を許さなかった。「この1週間が大事なことはみんなが分かっていること。その中でしっかりと先発の仕事はできたかな」と涌井。終わってみれば7回108球、6安打1失点の好投だった。

 今季の楽天では数少ない「安心して見ていられる」先発投手だ。今季先発した17試合中、6回を投げ切れなかったのはわずか3試合。また、「バットとボールが滑るので、ストライクゾーンで勝負するのが雨の日の戦い方」と本人が『極意』を語るように、悪コンディションにも左右されない安定感が光る。

 この日の白星で11勝目。最多勝争いを演じるロッテ・美馬学に「2差」とした。今季の投球を振り返るにはまだ早い気もするが、史上初となる西武、ロッテ時代に続く「3球団最多勝」へ、視界が良好であることは確かだ。

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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