31本塁打、97打点で初の打撃タイトルを獲得した巨人の岡本和真
11月14日の
DeNA対巨人(横浜)で、2020年度のセ・リーグ全日程が終了。巨人の岡本和真が、本塁打&打点の2冠を手にした。
今季は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、例年より少ない120試合制となったが、本塁打数は昨年記録したキャリアハイに並ぶ31本塁打、打点は2位(
ヤクルトの
村上宗隆)に11点差の97打点と、他を圧倒する成績での自身初タイトルだった。
なお、6月30日に24歳の誕生日を迎えているが、24歳以下での打点と本塁打の2冠は、1998年の
松井秀喜(当時巨人)以来7人目だ。
「コロナ禍の中で野球をさせてもらえるという感謝の気持ちが一番にあります」と振り返った岡本は、チームを勝利に近づける打点に対して強い執着を見せる。昨季、初めてリーグ優勝を経験し、「僕が打てれば勝てる試合が増えるし、打てなければ難しい試合が増える、というのは感じました」と自覚を深めた。
今季、岡本が先制&同点&勝ち越し&逆転打(本塁打含む)を放った試合は28試合(29安打)あり、うち19試合(3引き分け)で勝利に結びつけている。連覇を果たした10月30日のヤクルト戦(東京ドーム)後には「昨年は迷惑ばかり掛けていたので、前半戦に関しては昨年のお返しができたかなと思います」と笑顔。ただし、「折り返してからは迷惑ばかり掛けていたんで、またしっかり頑張りたいなと思います」と日本シリーズでの“四番の仕事”を誓った。
ちなみに、春季キャンプ中に報道陣に「狙いたいタイトルは?」と問われた岡本の回答は、本塁打王や打点王などではなく、即答で「ゴールデン・グラブ賞」。今季は118試合でサードを守り、失策は8つ。ライバルには
中日の
高橋周平らがいるが、こちらの可能性も十分にありそうだ。
文=坂本匠 写真=BBM