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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

V奪回へ高まる期待…いよいよキャンプインした2021広島の新しい光景とは?

 

期待がふくらむドラ1右腕・栗林


ブルペンで投球する栗林。「どこでもチームが求めるところで」と言うが、果たして起用法はどうなるか


 プロ野球は、2月1日にそろってキャンプイン。今季は新型コロナウイルス感染拡大の影響で無観客の中で進むことになり、少し寂しい感じもあるが、来るべきシーズンに向け、いよいよ本格的に動き出した。佐々岡真司監督2年目のシーズンを迎え、2年連続Bクラスからの巻き返しを目指す広島も、2日目こそ昼から雨にたたられたが、まずは順調にスタートを切ったようだ。

 昨季までとの違いとして、今季、広島では新たに主将制を導入、野手で鈴木誠也、投手で大瀬良大地が指名された。早速、初日のスタートの円陣で、「一人ひとりが、チームが何を求めているのか、何をしないといけないのかをしっかり考えて、1日1日を大切に取り組んでいきましょう」と鈴木誠が声掛けしてキャンプがスタート。チームのリーダーが、より他の選手に対して表立って発言をしやすくなった面がうかがえ、このあたりは、主将制の効果が表れているようだ。

 鈴木誠がいる外野陣のほか、内野でも、投内連係の練習中に円陣の中で菊池涼介が意見を言う場面が見られるなど、選手会長の田中広輔との「タナ・キク」コンビが引っ張っていく様子が見られた。これも、田中広がケガからの復帰直後、菊池涼が二軍キャンプスタートとなっていた昨年には見られなかった光景と言ってよく、前選手会長の會澤翼がいる捕手陣を含め、野手については、それぞれのリーダーの下、就任以来佐々岡監督の掲げてきた「一体感」の具現化の兆しがようやくみられてきたような感もあるスタート風景となった。

 投手陣のほうは、主将の大瀬良が手術明けで二軍キャンプスタートとなり、特に誰かを中心に、というイメージではないものの、個々に調整が進んでいるようだ。初日から九里亜蓮を除く全投手がブルペン入り、そして九里も2日にはブルペンで早くも120球の投げ込みと、それぞれが順調な調整ぶりだ。

 ドラフト1位の栗林良吏は、昨年12月まで公式戦があったこともあり、まだここまではストレートのみの投球で、「シュート回転したり、垂れたり、力のない球が行ったらチェックしながら」と、真っすぐの質を確認しつつ、状態を上げていっているところだが、しっかりとしたフォームに、やはり期待はふくらむ。首脳陣は、まずは先発で適性を見て、という方向のようだが、クローザーのフランスアが来日前に新型コロナウイルス陽性となり、来日にはこぎつけたがまだチーム合流ができておらず、調整遅れの可能性を残しているというチーム事情を考えると、リリーフ起用の可能性も浮上する。果たして佐々岡監督が最終的にどういう判断を下すかは注目だ。

新外国人の打撃次第で……


初日からランチ特打を行った新外国人のクロン。今後、どのように調子を上げていくか注目だ(代表撮影)


 野手の新戦力では、新外国人のクロンがいきなり初日のランチ特打に登場した。アメリカで残した数字では「飛距離自慢の一発屋かも」というイメージもあったが、とりあえず初日はそれほどブリブリ振り回すという感じではなく、予想以上に柔らかい打撃を披露。サク越えは1本だけだったが、ヒット性の打球はある程度出ており、そこそこの打率を残す可能性も垣間見られた。本人は「あまりよくなかった」とコメントを残しており、さてこれからどう調子を上げてくるか。守備のほうでは、ファーストとしてのマトの大きさは魅力。捕球技術の巧拙はまだよく分からないが、送球エラーを減らすことにプラスになる可能性も。

 このクロンの打撃次第では、松山竜平の外野再挑戦のプランが浮上してくる可能性もあり、そうなればレフトとセンターは、松山、長野久義野間峻祥大盛穂正隨優弥の今キャンプ一軍メンバーに、手術明けで二軍キャンプスタートとなっている西川龍馬宇草孔基を加えた壮絶なレギュラー争いが展開されることになる。

文=藤本泰祐 写真=BBM

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