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四番・岡本和真が“より働きやすい”環境が整備され巨人が首位・阪神に2.5ゲーム差に接近

 

故障者続出で交流戦は7勝8敗3分けの9位と負け越し。レギュラーシーズン再開時点で首位・阪神(交流戦は11勝7敗の2位)とのゲーム差は「7」に。原辰徳監督の「意外に離されていないイメージ」は強がりにも聞こえたが……。

走者をためて飛び出す一発


6月27日のヤクルト戦(神宮)の6回、二死一、三塁から四番の岡本和真が勝ち越しの3ラン


 あれほど遠かった虎の尻尾が、手を伸ばせば届くところまで来ている。交流戦を負け越し、首位を行く阪神に7ゲーム差をつけられてのレギュラーシーズン再開。早くも球団OBなどからは逆転Vへのイエローシグナルが聞こえてきたが、原辰徳監督はどこ吹く風。再開直後のカード、敵地・甲子園での阪神との直接対決を2勝1敗で切り抜けると、ここから連勝街道が待っていた。

 6月22日からのDeNAとの北陸シリーズ2連戦を2連勝。続く2位を争うヤクルトとの3連戦(神宮)を3連勝で今季初めての7連勝だ。神宮で仕事を果たしたのが四番の岡本和真。まず初戦。2点リードの3回一死一、二塁で打席に入ると、相手先発・石川雅規の初球シンカーをセンターバックスクリーンへ運ぶ3ラン。この日は7回にもダメ押しの7点目の適時打を放ち、2安打4打点。

 翌26日は1安打2四死球と勝負を避けられたが、27日は1対1で迎えた6回、それまで2打席連続三振と音なしも、二死一、三塁の好機に、スアレスのこれまた初球のカットボールを右翼席に叩き込む、勝ち越しの21号3ラン。3試合で4安打2本塁打7打点。走者を置いた場面で打席が回ってくることが多く、得点圏打率も.293と上昇。何よりこの日時点で打点66は、2位のヤクルト・村上宗隆の51に15打点差のセ・リーグトップの好成績だ。この主砲の働きに原監督は「チームの中でも信頼というものがあるしね。みんなで託すというのかな。そういうところもすごく出てきているっていうのは、やはり四番バッターの証ではないかなと思いますね」と目を細めた。

 自他ともに認める夏男。骨折離脱していた坂本勇人、不調だった丸佳浩、左太もも裏の違和感で二軍調整だった梶谷隆幸が、6月後半に相次いで復帰。岡本の周りを固める選手たちが状態を上げているのも、岡本にとってはプラスだろう。四番がより働きやすい環境が整備されていく。

「すべてが今日のベスト」


 27日がシーズン折り返しとなる72試合目。投打ともに故障者が出た中で、チームは粘り強く戦ってきた。それでも指揮官は「でも、そんなこと(故障者が出たという言い訳)一言も言ったことなかったでしょ? すべて今日のベストだというつもりでいます。これは強がりではなくてね、それがペナントレースですから。これからも変わらないと思います」と頼もしい。

 さらに首位・阪神に迫るチームには追い風が吹く。「久しぶりに東京ドームに戻れるっていうのは良いことですね」。29日からの3連戦は6月6日以来、久しぶりに東京ドームへ戻っての戦いとなる。阪神の勝敗次第では、一気に首位交代もあり得る。

写真=BBM
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