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藤浪晋太郎2015年に14勝…2ケタ勝利から最も遠ざかっている現役投手は?

 

 現役最強投手と称されるのがオリックス山本由伸だ。しかし、その山本でも2ケタ勝利を挙げたのは昨シーズンが初めて。シーズン2ケタ勝利は簡単ではないのだ。現役投手の中には、一度2ケタを記録したものの、その後はなかなか10勝に届かないというケースも少なくない。今回は「2ケタ勝利から最も遠ざかっている現役投手」は誰なのかを調べてみた。

最長は西武・内海の8年


藤浪は2015年に14勝したのが最後の2ケタ勝利だ


 現役選手の「最後に2ケタ勝利を挙げたシーズン」を調べ、そこから2ケタに最も遠ざかっている選手を調査。その結果、Top10は以下のようになった。

第1位 内海哲也(西武) 8年(2013年以降なし)
第2位 井納翔一(巨人) 7年(2014年以降なし)
第3位 石川雅規(ヤクルト) 6年(2015年以降なし)
同3位 能見篤史(オリックス) 6年(2015年以降なし)
同3位 十亀剣(西武) 6年(2015年以降なし)
同3位 藤浪晋太郎(阪神) 6年(2015年以降なし)
第7位 石川歩(ロッテ) 5年(2016年以降なし)
同7位 武田翔太(ソフトバンク) 5年(2016年以降なし)
同7位 野村祐輔(広島) 5年(2016年以降なし)
同7位 増井浩俊(オリックス) 5年(2016年以降なし)
同7位 高梨裕稔(ヤクルト) 5年(2016年以降なし)
同7位 岩貞祐太(阪神) 5年(2016年以降なし)
同7位 和田毅(ソフトバンク) 5年(2016年以降なし)

今季から兼任コーチの内海は8年間、2ケタ勝利から遠ざかる


 現役投手で最も2ケタ勝利から遠ざかっているのが、内海哲也(西武)だ。巨人時代の2013年に13勝を挙げて以降、登板のなかったシーズンを含め8年間2ケタ勝利はなし。西武移籍以降は一軍登板の機会が大きく減っており、再び2ケタ勝利を挙げるのは厳しいだろう。

 内海の次に長く遠ざかっているのが井納翔一(巨人)で7年。DeNA時代の2014年に11勝と自身初の2ケタ勝利を記録するが、それ以降は7勝が最高で2ケタには届いていない。FAで巨人に移籍して1年目の昨季は0勝と期待外れに終わったが、果たしてここから巻き返せるのだろうか。

 第3位には石川雅規、能見篤史、十亀剣、藤浪晋太郎の4人が並んだ。いずれも2016年から6年間、2ケタ勝利に届かないシーズンが続いている。能見は投手コーチ兼任ということもあり、2ケタ勝利は難しい。一方、同じ大ベテランでも石川はローテーションの一角として起用されており、投打がかみ合えば2ケタ勝利も期待できるだろう。十亀は中継ぎで起用されているが、先発復帰すればまだ分からない。藤浪は復活の兆しはあるものの、まだ安定しないシーズンが続いている。

石川ら6人が5年間、2ケタ勝利に到達していない


 第7位には「5年」で6人が並んでいる。ロッテの石川は2016年に14勝を挙げるが、以降は2ケタ勝利に届いていない。ソフトバンクの武田はケガの影響もあり、満足に投げられないシーズンが続いている。どちらも昨季の調子は悪くなく、今季2ケタ勝利を記録してもおかしくない。

 反対に昨季厳しい結果だったのが広島の野村祐輔。連続先発登板の日本記録を作るも、不振から自身初の未勝利に終わっている。かつての最多勝投手の復活が待たれる。増井浩俊は中継ぎ・抑えのポジションから再び先発に転向し。2ケタ勝利の可能性はゼロではない。高梨は昨季先発で4勝1敗。投打がかみ合えば白星が増加も期待できる。岩貞は現在中継ぎで重宝されており、しばらくは先発に再転向する可能性は低いだろう。

「2ケタ勝利から最も遠ざかっている現役投手」は西武の内海という結果になった。現在はコーチ兼任ということで、一軍の先発ローテーション入りは厳しい状況だが、再び先発でその雄姿が見られるのだろうか。今季のピッチングに注目だ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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