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プロ野球はみだし録

ヒルマン、バレンタイン、ラミレスら21世紀の“助っ人”監督。通算最多勝は誰?【プロ野球はみだし録】

 

バレンタイン、ヒルマンで“V3”も


21世紀にバレンタインは04年から5年間、ロッテ監督を務めた


 20世紀は長続きしなかった“助っ人”監督だが、21世紀に入って風向きが変わる。2003年に日本ハムでトレイ・ヒルマン監督が誕生すると、シーズン途中にオリックスでコーチを務めていたレオン・リーが監督に昇格。ロッテなど3チームで選手としての実績も豊富だったレオン監督は結果につながらなかったことで閉幕とともに退任したが、メジャーの監督はおろか日本プロ野球の経験も皆無だったヒルマン監督はチームが北海道へ移転した04年も引き続き指揮を執り、ロッテではボビー・バレンタイン監督が復活する。

 パ・リーグでは05年にロッテ、06年と07年には日本ハムがリーグ優勝。つまり、ヒルマン監督とバレンタイン監督で“助っ人”監督の“V3”ということになる。05年と06年は日本シリーズも制しており、その06年には広島で選手として日本プロ野球の経験があるマーティ・ブラウン監督が、翌07年にはオリックスでテリー・コリンズ監督が誕生して、この07年は12球団のうち4球団が“助っ人”監督となった。コリンズ監督はメジャーの指揮官を経験した日本プロ野球の監督としてはバレンタイン監督に続く2人目。03年をエポックとすれば、07年はピークといえよう。

 07年オフにリーグ優勝を置き土産としてヒルマン監督が去ると、08年シーズン途中にコリンズ監督が早くも退任。翌09年オフにはバレンタイン監督とブラウン監督も退団した。ブラウン監督は楽天でも指揮を執ったが、それも1年のみ。16年にはDeNAアレックス・ラミレス監督が登場、翌17年にはチーム3度目、DeNAとしては初めて日本シリーズ進出を果たしたものの、かつてのようなムーブメントにはつながらなかった。ラミレス監督は5年間で通算336勝。21世紀の“助っ人”監督では、広島と楽天で同じく5年間のブラウン監督を抜いて3位となる。

 優勝の回数ではトップだが、日本ハム5年間で349勝のヒルマン監督が2位。1位はロッテ6年間で424勝のバレンタイン監督だ。20世紀、1995年の69勝も加えれば493勝となり、7年間で通算勝率.523。ヒルマン監督の勝率.522を僅差で上回って、勝率でもトップに立つ。

文=犬企画マンホール 写真=BBM
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