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プロ野球はみだし録

東京よりも東京らしい? 埼玉には巨人の斎藤雅樹、千葉は?【プロ野球はみだし録】

 

まだ少ない地元チームでの大成


市立川口高から巨人へドラフト1位で入団した斎藤


 埼玉県には西武、千葉県にはロッテが本拠地を置いているが、DeNAのある神奈川県と同様、東京都との関係は深いようだ。

「東京」を冠する空港や大型テーマパークなどでも知られる千葉は、“ミスター・ジャイアンツ”長嶋茂雄の出身地。ほかにも篠塚和典(利夫)、高橋由伸阿部慎之助と巨人の好打者は多いものの、投手は東京の呪縛(?)からは解き放たれている。地元のロッテでプレーを続けているのが成田高の唐川侑己だが、ロッテが千葉へ移転したのは1992年で、まだ地元の選手は多いとは言い切れない。

 本拠地が川崎にあった時代のロッテへ入団し、チームとともに凱旋したのが芝浦工大柏高の小宮山悟だが、移転の前にロッテでエースだったのが銚子商高の木樽正明だ。パ・リーグで活躍した投手には東海大浦安高の酒井勉(オリックス)、横芝敬愛高の大塚晶文(近鉄)もいる。セ・リーグには成東高の鈴木孝政、木更津総合高の与田剛ら剛速球で沸かせた投手たちが中日へ。千葉日大一高の長冨浩志広島へ入団しているが、東京学館浦安高の石井一久や千葉経大付高の川島亮ヤクルト勢も目立つ。巨人へは佐原一高から60年代に“エースのジョー”城之内邦雄が入団して新人王となったが、一方でヤクルトの前身でもある国鉄へ北川芳男が入団、長嶋と王貞治の“ONキラー”として活躍した。

 一方、埼玉から西武で活躍した投手も春日部共栄高の土肥義弘ら少数派だが、後輩の小林宏之(小林宏)は西武で引退している。パ・リーグには東京の帝京高を出た芝草宇宙日本ハムへ。同じく東京の日大三高を出たのがオリックスで現役の山崎福也だ。セ・リーグでは浦和学院高の木塚敦志(横浜、現在のDeNA)、滑川高では捕手として甲子園に出場した久保田智之(阪神)らリリーバーが目立つ。広島からFAで巨人へ移籍した投手が浦和学院高の大竹寛だが、巨人の誇るエースが市川口高の斎藤雅樹だ。ドラフトでは東京の早実で甲子園を沸かせた荒木大輔(ヤクルトほか)の外れ1位で巨人へ入団も、のち90年代“最強のエース”といわれるまでに大成している。

文=犬企画マンホール 写真=BBM
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