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日体大・古城隆利監督が優勝するたびに報道陣に頭を下げて“父親”の顔になる理由は?

 

4年ぶり25度目のリーグ制覇


日体大は4季ぶり25度目の首都大学リーグ制覇。約300人の野球部員が全員で喜びを分かち合った


 日体大野球部は約300人の大所帯である。勝てば優勝の桜美林大3回戦(10月22日)。等々力球場の三塁側応援席には、控え部員が陣取り、手拍子で必死の応援をしていた。

 延長11回タイブレークの末、4対1で勝利。4季ぶり25度目の首都大学リーグ制覇を決め、グラウンドには紙テープが投げ込まれた。

 選手たちは整列後、ネット裏への挨拶を終えると、仲間が待っている三塁側応援席前でV報告。最高の盛り上がりを見せた。

 そして、日体大の伝統応援である「エッサッサ」を披露する、との場内アナウンスがあった。控え部員たちはスタンドで着替えると、2階席へ。上半身裸、短パンのコスチュームで、キレのある応援を披露した。ベンチ入りメンバー25人は食い入るように見つめる。部員300人が一体となった瞬間だった。

 日体大・古城隆利監督は「エッサッサ」のあと、学生たちの手によって宙を舞った。胴上げに合わせて、スタンドも万歳である。

 古城隆利監督は優勝するたびに、報道陣に向けて頭を下げる。そこは、“父親”の顔になる。

「300人いますが、大半は裏方。二軍、三軍と苦労してきた部員たち。仮に集合写真を使用していただく際には、彼らが写り込んでいる絵を使っていただけるとありがたいです」

 苦労が報われたシーン。レギュラーのために、心の底から喜べるチーム。日体大はチームワークの神髄を体現している集団である。

文=岡本朋祐 写真=井田新輔
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