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日本シリーズの連続同一カード「連覇成功率」は84.6パーセント。ヤクルトが2勝1分けの今年は…/RECORD TIPS

 

リベンジ成功は15度中、2度


ここまで高津監督率いるヤクルトが2勝1分けと日本シリーズをリードしている


 2022年の日本シリーズはセ・リーグがヤクルト、パ・リーグはオリックスと2年続けて同一カードとなった。昨年はヤクルトが4勝2敗で制して20年ぶりの日本一に輝いたが、これまでの日本シリーズで2年連続以上で同一カードとなった場合の勝敗を振り返ってみよう。

 最初に連続で同一カードになったのは1953年の第3回日本シリーズだ。前年の覇者・巨人が南海を迎え撃ったが返り討ちに。巨人は翌年も南海を退けて3連覇を成し遂げている。逆に56年からの西鉄3連覇のときは、いずれも敗れたのは巨人だった。

 65〜73年の巨人V9でも当然、連続同一カードが生じている。当時、パの覇権を競っていたのは南海と阪急で、前者は65、66年、後者は67〜69年と71、72年に巨人に挑み、高い壁を越えることができなかった。だが阪急は75年に広島を破って日本一になると、翌年からは2年続けて巨人を下し、3連覇を飾っている。

 79年に「江夏の21球」で日本一となった広島は翌年も近鉄を撃破。ここまですべて前年覇者が翌年も挑戦者を返り討ちにしてきたが、初めて逆転したのが93年のヤクルト。野村克也監督のもと、前年に3勝4敗で苦杯をなめていた森祇晶監督率いる西武に、今度は4勝3敗でリベンジに成功している。


 そこからしばらくは連続同一カードがなかったものの、2007年に日本ハム中日による2年連続同一カードが実現。この年からクライマックスシリーズが導入され、中日はリーグ2位から日本シリーズに進出し、最後は山井大介岩瀬仁紀の継投による完全試合で前年に敗れた日本ハムを4勝1敗で下している。

 記憶に新しいのは19、20年のソフトバンク。2年連続で巨人を4連勝で退けるという、これ以上ない形での連覇を成し遂げている。

 3連覇を2度の連覇成功と計算するなら、同一カードでの「連覇成功率」は11/13で84.6パーセント、裏返しの「リベンジ成功率」は2/13で15.4パーセントと、過去の数字だけを見るなら意外なほど極端な差がついている。今年は第3戦を終えてヤクルトの2勝1分け。果たして今年はヤクルトの連覇か、オリックスのリベンジ成功か、楽しみに結果を待ちたい。

写真=BBM
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