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ブリンソンは来季も巨人でプレーする?「能力は超一級品」の評価も…

 

ポイントゲッターの1人として期待


8月12日のDeNA戦では5回に先制の2点適時二塁打を放ったブリンソン


 3年ぶりのV奪回に向け、巨人が厳しい状況に追い込まれている。借金生活から脱出して残り試合を勝ち続けるしかない中、ポイントゲッターの1人として奮起が期待されるのがルイス・ブリンソンだ。

 メジャーで通算357試合に出場し、通算28本塁打をマーク。身長196センチ、96キロの筋肉隆々とした肉体でスピード感もあふれる。守備の負担を減らすために丸佳浩を中堅から右翼に回し、ブリンソンを中堅へ。首脳陣の期待も大きい。大久保博元打撃チーフコーチは今年3月に週刊ベースボールのコラムで、ブリンソンについてこう綴っている。

「キャンプイン直後は、本当に心配していました。バットの振りがなかなか鈍かったんです(笑)。『いやあ、やばいな、これ』という思いと『メジャー経験者だ。2月後半のキャンプインに慣れているから、そこまで待とう』という2人のデーブが存在して、彼を見守っていました。2月23日のヤクルト戦(浦添)で見事に3ランを打ったんです。いや、何より打ったときの形がよかった。心配材料の一つとして、詰まり気味だったんです。それが解消されました。その前日22日のキューバ戦(那覇)ではレフトフライを打ったんですが、それもかなりいい形で打っていました。セルラー球場はレフトから強烈な風が吹きますので、その風に押し戻されただけでしたから、良くなったな、と思った矢先の1発でした」

「ここから先はまったく問題ないと思っています。なぜならバッティングコーディネーターが彼をはじめ外国人をうまくサポートしてくれています。そう、ズィーことウィーラーです。彼が日本の野球のことを上手にブリンソンに伝えてくれています。本当に大きな存在ですよ。それと同時にブリンソンもすごくまじめというか、日本野球をなめて見ることなく真摯(しんし)に取り組んでくれています。多分ですが、大谷翔平(エンゼルス)やダルビッシュ(有、パドレス)などの多くの日本人選手がMLBで活躍してくれたことで、助っ人のマインドも変わってきているのではと感じています」

9日の阪神戦ではボーンヘッド


 開幕2カード目のDeNA3連戦(横浜)で計12打数9安打と爆発。広角に放つ打球が伸びる。スケールの大きいプレーは大きな可能性を感じさせたが、好調の時期が長く続かない。走塁や守備でボーンヘッドが目立つように。今月9日の阪神戦(甲子園)では、0対0の5回一死で中堅方向へ大飛球を放つと本塁打を確信してゆっくりと走り出した。しかし、打球は中堅のフェンス上部を直撃してフェンスを越えず。全力疾走を怠ったため、単打にとどまった。二塁に到達していれば、中山礼都の左前打で先制の本塁生還できた。怠慢走塁と指摘されても致し方ないだろう。

集中力に欠けるプレーがなくなれば


 スタメン落ちした翌10日の同戦で6回から途中出場すると、バットが折られて遊撃に飛んだ打球で、一塁ベースへ向かって全力疾走。内野安打をもぎ取った。

 来日1年目の今季は72試合出場で打率.248、8本塁打、28打点。スポーツ紙記者は「持っている能力は超一級品だけに、物足りない成績です。本人は一生懸命にやっているかもしれないが、集中力に欠けるプレーが目立つ。このままだと来季も巨人が契約延長するかは微妙な状況です。爆発力がある選手なのでもったいない感じもしますが……。残り試合で勝利に貢献する活躍を続けて信頼を取り戻してほしい」と期待を込める。

 日本野球で成功したい意思をプレーで示してほしい。巨人ファンの総意だろう。

写真=BBM
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