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ロッテが元DeNA・ソト獲得 「中田翔に攻守で引け取らない」と高評価が

 

吉井監督も大きな期待


今季は14本塁打に終わったが、ホームランを量産する能力はまだ秘めるソト


 ロッテに強力な助っ人外国人が加入した。DeNAで本塁打王を2度獲得した実績を持つネフタリ・ソトだ。12月14日に入団が正式発表されたソトは球団を通じ、「ロッテでプレーできることにとても興奮しています。このチームはチャンピオンになれるチームだと感じています。優勝のために自分はできるかぎりの努力をして、ファンのみなさんに優勝をプレゼントしたいと思っています。一緒に優勝しましょう」とコメント。吉井理人監督は「右のホームランバッター。中軸を打ってくれる選手で勝負強く長打を打って、打点を挙げてくれることを期待しています。現状は一塁と指名打者での起用をイメージしています。本当にうれしいですし、今から楽しみです」と期待を込めた。

 今季は109試合出場で打率.234、14本塁打、50打点。3、4月は打率.163、0本塁打、6打点と打撃不振から抜け出せず、夏場にはファーム降格を経験。故障の影響もあり本来の力を発揮できず、オフに自由契約となった。

2018、19年にはタイトル獲得


 ソトが来日したのは17年オフ。DeNAにテスト入団した当初は無名の存在だった。18年は故障で4月に1本も本塁打を打っていないにもかかわらず、5月に一軍昇格すると長打を連発する。8月以降に21本塁打と爆発し、打率.310、41本塁打、95打点で本塁打王を獲得した。翌19年は打率.269、43本塁打、108打点で本塁打、打点の2冠に。長打を警戒した相手バッテリーは外角中心の配球となったが、逆方向の右翼への本塁打が前年の3本から12本に急増した。

 ソトは週刊ベースボールのインタビューで、「特別に打撃や、考え方を変えたりはしていないんだ。自分の強みはどの方向にも長打が打てるところにある。それが数字に表れていると思う。逆に、昨年が右方向への打球が少な過ぎたとも言えるかな」と語り、「確かに対戦する投手は自分のことを研究して攻めてきた。でも、逆に僕も投手の投げるボールや特徴に対して理解が進んだ部分もあったから、それに関してはイーブンだ。今年、意識していたのが、ストライクゾーンだけを強くスイングすること。ボールゾーンには手を出さない。それだけは気をつけてやっていたよ」と明かしている。

コンディションが整えば本塁打量産


 日本で実績を積み重ねたことでメジャー球団から熱視線を受ける中、ソトは20年オフにDeNAと新たに3年契約を結ぶ。日本への愛着は強い。20年以降は本塁打数が25、21、17、14と減少し、34歳という年齢から衰えを指摘する声が聞かれるようになったが、他球団のスコアラーは違った見方を示す。

「たび重なる故障により状態が万全でなかったのが、本塁打を量産できなかった理由だと思います。飛距離は相変わらず飛ばすし、コンディションを整えればシーズン30本塁打はまだまだ打てる。一塁の守備もうまいですしね。同じパワーヒッターで一塁を守り、巨人から中日に移籍した中田翔に攻守で引けを取らない能力を持っている。ロッテは良い補強をしたと思います」

 昨年のロッテは優勝争いを繰り広げたがシーズン終盤に力尽きた。強化ポイントが長距離打者だった。巨人から移籍1年目のグレゴリー・ポランコが26本塁打でタイトルを獲得したが、チームで2番目に本塁打を放ったのは山口航輝で14本塁打、3番目は中村奨吾で11本塁打と打線全体で迫力不足が否めなかった。ポランコの去就が気になるところだが、ソトは中軸で活躍が期待される。来日7年目の来季は熱狂的なロッテファンの声援を背に受け、来日1、2年目のような活躍を期待したい。

写真=BBM
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