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【高校野球】鎌倉学園、悲願の夏の甲子園出場へ 学校、野球部、OB会の結束力を感じた約2時間

 

「良き伝統が続いていくことを願っています」


鎌倉学園中学校・高等学校の松下校長が祝辞を述べた[写真=BBM]


 鎌倉学園高(神奈川)の硬式野球部100周年記念祝賀会(主催・鎌倉学園硬式野球部OB会)が1月21日、横浜市内のホテルで行われOB、後援会など関係者約180人が出席した。

 鎌倉学園高は過去に春2回(1962、69年)のセンバツ甲子園出場。元硬式野球部長である松下伸広校長は、来賓として祝辞を述べた。同校の悲願である夏の甲子園出場を目指す上で、最大の理解者である。

「第2グラウンド(60メートル、100メートルの長方形)は硬式野球、サッカー、陸上競技部の共用ですが、あの狭いグラウンドで、いずれの部も全国大会に出場しているのは、すごいこと。(クラブ活動をしている生徒と、一般生徒の)授業も一緒。素晴らしい学園だと思います。実は過去に両翼91メートル、中堅115メートルの第3グラウンド(建設)の話もあったんですが(諸事情があり)、ボツになりました。先輩方が100年、情熱を注いだグラウンドで必ず(夏の甲子園に)出場し、熱い応援をしたいと思います。(鎌倉学園の)一体とした応援は、神奈川県下でも指折りです。学校関係者以外にも、多くの方がファンになっていただいている。そうした良き伝統が続いていくことを願っています」

1984年のロサンゼルス五輪で金メダルを獲得した野球部OB・福本氏が壇上で熱きメッセージ[写真=BBM]


 OBトークタイムでは、野球部OBの福本勝幸氏が現役部員へ3つのメッセージを送った。鎌倉学園高、早大を経て入社した東芝では、1984年のロサンゼルス五輪に出場し、金メダル。東芝では選手、監督として優勝経験があるレジェンドの言葉は重い。

「声を出す。全力疾走。カバーリング。誰にでもできること、3つを守って、甲子園に行ってもらいたい」

NPBで活躍した2人も出席。左から若田部氏、武田元監督、長田氏[写真=BBM]


 鎌倉学園高を卒業後、大学を経てプロ野球の世界で活躍した元投手2人も出席した。

 駒大出身の若田部健一氏(ソフトバンクコーチ)は「ここまで来られたのは、武田隆監督の指導の賜物」と感謝し「甲子園を目指すことも大切ですが、失敗したところから成長し、次に生かすことも大事です」と話した。また、慶大出身の長田秀一郎氏(西武コーチ)は「武田監督は厳しく、熱く、グラウンドを離れれば優しい先生でした」とエピソードを披露し「鎌倉学園が『良い学校』と言われるように頑張ってほしいです」とエールを送った。

 祝賀会の締めは同校応援団OBによるエール、応援歌、校歌斉唱。神奈川県大会におけるスタンド同様、最高の盛り上がり。学校、野球部、OB会の結束力を感じた約2時間だった。

文=岡本朋祐
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