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巨人に新加入のオドーア 他球団から「ある強打者にそっくり」と警戒の声が

 

メジャー通算178本塁打の長距離砲


昨年はパドレスでプレーし、59試合出場で4本塁打を放ったオドーア


 4年ぶりのV奪回を狙う巨人に強力なピースが加入する。メジャー通算178本塁打をマークしたルーグネッド・オドーアの入団が1月22日に発表された。オドーアは球団を通じ、「読売ジャイアンツの一員になることができてとても興奮しています。素晴らしい機会をいただいて光栄に思います。新しいチームメートと優勝目指してプレーすることを今から楽しみにしています」とコメントを発表した。

 ストロングポイントは長打力だ。2014年から7年間プレーしたレンジャーズでは、16年に自己最多の33本塁打をマークするなど、シーズン30本塁打を3度記録。巨人では昨季41本塁打で自身3度目のタイトルを獲得した岡本和真とともに、アーチの量産が期待される。愛称は「狂犬」。16年にはブルージェイズ戦で、二塁の守備の際にホセ・バティスタのスライディングで守備妨害を受けると、突き飛ばして右ストレートを繰り出し、両軍のベンチから選手が飛び出す乱闘騒ぎに。近年の巨人は優等生の助っ人が目立つ中、闘争心を前面に押し出すプレースタイルは異色に映る。

 他球団のスコアラーは、「打者としてのスタイルで一番近いのはポランコ(現ロッテ)かな。甘い球はスタンドに運ばれる。ポランコよりさらに長打に特化した感じがします。打率や出塁率が高い選手ではないので、変化球にどこまで対応できるかチェックする必要がある。メジャーであれだけ本塁打を積み上げているので、怖い打者であることは間違いない」と警戒を強める。

ロッテで本塁打王獲得のポランコ


ロッテのユニフォームを着た昨季、本塁打王に輝いたポランコ


 メジャー通算96本塁打をマークしたポランコは22年に巨人に入団して打率.240、24本塁打、58打点をマーク。ロッテに移籍した昨季は打率.242、26本塁打、75打点で本塁打王を獲得した。5位から2位に躍進したチームのポイントゲッターとして大きく貢献したが、長打力以外にもチームに与えるプラスアルファは大きかった。

 ロッテの村田修一一軍打撃コーチは「野球に対してすごく真摯に向き合う選手ですし、明るくて本当にチームに良い形で貢献してくれて、非常にありがたい存在でした。ホームランを打てなくて、内野ゴロになったときでも最後まで一生懸命走ってくれますし、そういう姿勢はメジャー・リーガーとしても素晴らしいところだなと思いました。メジャーでも100本近くホームランを打っている選手ですけど、そういう姿勢は若手選手にも見習ってほしいです。僕も現役時代はなかなか全力疾走はできないときがいっぱいあったので。ポランコとは(巨人時代も含め)2年一緒にやっていますが、この2年間は勉強になっています。僕も次の世代に伝えていきたいと思います。」と週刊ベースボールの取材でポランコの野球に向き合う姿勢を高く評価している。

時間をかけて適応すれば


 メジャーの実績が輝かしくても、日本野球で活躍できる保証はない。ソフトバンクで22年から2年間プレーしたフレディ・ガルビスが典型的なケースだ。メジャー通算109本塁打をマークし、攻走守三拍子そろったスタイルで主力として期待されたが、来日通算57試合出場で打率.167、2本塁打、12打点と結果を残せず。メジャー通算130本塁打をマークした楽天マイケル・フランコも来日1年目の昨季は95試合出場で打率.221、12本塁打、32打点と不本意な成績に。残留が決まった今季は勝負の年になる。

 オドーアが日本野球に対応するためには、時間が必要だろう。巨人の助っ人外国人でシーズン30本塁打をマークした野手は、10年のアレックス・ラミレスまでさかのぼる。ラミレスは同年に打率.304、49本塁打、129打点で本塁打王、打点王を獲得した。オドーアはこの数字に達しなくても、30本塁打をクリアするようなパフォーマンスを見せれば、相手バッテリーに大きな重圧を掛けられる。阿部慎之助新監督の期待は大きい。チームの救世主になれるか。

写真=Getty Images、BBM
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