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【大学野球】金丸夢斗にも臆せず直球をたたいて2安打 昨夏甲子園優勝メンバーの慶大1年生・福井直睦

 

「真っすぐを打つのは得意」


慶大の1年生・福井は関大の153キロ左腕・金丸から2安打を放った[写真=BBM]


 甲子園優勝メンバーの実力を見せつけた。

 慶大の1年生・福井直睦(慶應義塾高)が3月17日、関大とのオープン戦(関大グランド)に「七番・三塁」で先発出場。先発した関大の153キロ左腕・金丸夢斗(4年・神港橘高)から2安打を放った(試合は3対3、雨天のため6回表の慶大の攻撃で打ち切り)。

 第1打席、3回表の先頭打者で、フルカウントからの7球目を中前打。5回表の第2打席では1ボールからの2球目を左前打。いずれもストレートをたたいた。

「真っすぐを打つのは得意なんです。(第1打席は)追い込まれていたので、ストレートをはね返してやろうと思っていました。この日の対戦を、ワクワクしていたんです。だいぶ、自信になりました」

 侍ジャパントップチームに名を連ねた欧州代表戦(3月7日)で先発し、2回無失点に抑えた大学球界を代表する左腕・金丸を相手にしても、新入生は臆するところがなかった。

 昨夏の甲子園。福井は慶應義塾高の三塁手として107年ぶり2度目の全国制覇に貢献した。2回戦から決勝まで全5試合で安打を記録し、打率.471。仙台育英高との決勝では3安打と勝負強さを見せた。高校通算18本塁打。右打席から、豪快なスイングが持ち味である。

 慶大のAチーム(一軍)は2月中旬から大分、鹿児島と遠征が続いたが、福井は日吉の残留組だった。B戦(二軍戦)で結果を残し、3月15日の関西遠征からAチームに合流。16日の近大とのオープン戦も先発出場して右翼線へ2点適時二塁打を放ち、1年春からのレギュラー獲りへ、猛アピールを見せている。

「やっと、一軍でプレーできる。ワクワク感と緊張感もありましたが、ヒットを打つことができて良かったです」

第1打席で中前へ放つと、第2打席[写真]では左前へ。いずれも得意のストレートをたたいた[写真=BBM]


 福井は慶應義塾幼稚舎出身と生粋の慶應ボーイ。小学校から通じて13年目、KEIOには特別な愛着がある。右の強打者で、直系のあこがれの先輩がいる。「目標としているのは(慶應義塾幼稚舎OBの)廣瀬(廣瀬隆太ソフトバンク)さんです。あのような人物、プレーヤーになりたい」と、将来的には東京六大学での三冠王を目指している。

 4月13日に開幕する春のリーグ戦まで激しい定位置争いが続く。慶大は関西遠征、東海遠征を終えると、3月24日からは活動拠点の日吉で、最終のメンバー絞り込みとなる。福井は「1年生なので、1年生らしく、フレッシュに、気負わず、目の前のプレーに集中していきたいです」と初々しく語った。

文=岡本朋祐
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