週刊ベースボールONLINE

冷静と情熱の野球人 大島康徳の負くっか魂!!

大島康徳コラム第122回「セ、パともあと一波乱があるのかな?」

 

モヤがかかった9月4日の巨人中日戦[前橋]。セ、パとも戦いの行方は視界不良?


甲子園も打高投低


 久びさに大島家の日常からいきましょう。夕飯のとき、息子に言われてハッとした言葉があります。

 この日は、家族4人がそろってご飯を食べていたのですが、私がいつものように「おかわり!」と、お茶碗をナオミさん(愛しの妻です)に差し出すと、ナオミさんも、これまたいつものように箸を置いて、席を立ち、ご飯をよそって渡してくれました。

 そんなやり取りを見ていた次男が僕を見て、「ありがとう、は?」と、言ったのです。

 次男から、そんな言葉をかけられることが珍しい上、そんなことを今まで誰からも言われたことがなかったので、正直、驚きました。

「あ……ありがとう」

 私が小声で言って

「……はい」とナオミさん。

 何となく他人行儀の僕らを息子たちが黙って見守るという不思議な空気になりました。

 そのとき、人として大切なことを、家の中では忘れている自分に気づき、ハッとしました。実は最近、息子たちに教わることや気づかされることが増えました。うれしいやら、寂しいやらですね。

 では話を変え、今回は夏の甲子園からスタートしたいと思います。

 僕が一番印象に残ったのは、バッティングです。とにかくすごい! 最近の高校生の打撃力は、ボールが飛ぶ飛ばないの次元を超えていますね。しかも、昔は甲子園でホームランを打てるバッターは、チームに1人いればいいくらいでしたが、今は、多くのチームで一、二番や下位打線でも放り込む。いいのか悪いのか分かりませんが、プロ野球同様、甲子園も打高投低の時代なんだなとあらためて感じました。

 1つは、トレーニング方法でしょうね。昔は「センスはいいが、まだまだ体の線が細いな」と思う高校生がほとんどで、松井秀喜(星稜高─巨人ほか)みたいなゴツイ選手が出ると・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

中日、日本ハムで主軸打者として活躍し、日本ハムでは監督も務めた大島康徳氏が自らの一風変わった野球人生を時に冷静に、時に熱く振り返る連載コラム。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング