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冷静と情熱の野球人 大島康徳の負くっか魂!!

大島康徳コラム「広島と巨人に優勝争いの予感。わが古巣は……」

 

広島にとっては、田中広輔の復帰が何より大きい。伝統の機動力野球が復活するか?


意識の高さと選手層


 今週から、キャンプで見てきたチームについて、感じたことを書いていきます。まず今週はセ・リーグ。

 セ・リーグは3チームを見てきましたが、中でも僕がいいなーと思ったのは広島です。選手層が充実していて、昨年から戦力ダウンしてないんです。ピッチャーの布陣、バッティング、ディフェンス面、走塁。穴があいているところがあまりない。戦力的には、セ・リーグでは巨人と双璧(そうへき)ではないでしょうか。

 野手は、菊池涼介が残ったし、田中広輔が帰ってくるのが大きい。打線はなんといっても鈴木誠也がいますし、西川(西川龍馬)が長打力を増してきそうで、上積みになります。田中広が一番に戻ってくると、打線が一番から二、三、四、五とつながってきますよね。それで會澤(會澤翼)が下位にいれば、けっこうな打線です。

 田中広と小園(小園海斗)がショートを争っていますが、やっぱり小園がよっぽど頑張らないと、そう簡単に抜ける選手ではないですよ、田中広は。力の差はそんなにないとはいいながら、経験の違いが出てくるような気がします。ただ、小園も昨年よりまたひと回り、下半身が大きくなっていましたから、「プロとして勝負できる体になってきたな」という感じはします。これは内野陣にとっては大きな刺激になるでしょう。こういう競争がチーム力を上げていくんです。それが広島の強さですよね。

 僕が見た練習試合では、守備要員の上本(上本崇司)が打撃で大活躍していました。「俺は守備要員だからバッティングはいいや」じゃなくて、そういう選手もレギュラーに負けないだけ振り込んでいる。そういうところにも意識の高さを感じました。

 投手陣も、僕は投球は見られませんでしたが森下(森下暢仁)の評判もいいし、大瀬良(大瀬良大地)とK.ジョンソンがいるので、そこそこでしょう。

 昨年からのマイナスというと・・・

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中日、日本ハムで主軸打者として活躍し、日本ハムでは監督も務めた大島康徳氏が自らの一風変わった野球人生を時に冷静に、時に熱く振り返る連載コラム。

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