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冷静と情熱の野球人 大島康徳の負くっか魂!!

大島康徳コラム「選手の自覚が違うホークス 他の5球団は相当な気構えが必要です」

 

CSでも連勝し、日本シリーズ進出を決めた、工藤監督以下ソフトバンクのナイン。選手層の厚さと選手の意識が強さを生んでいます。


Mの経験は来季に生きる


 今週は、今季のパ・リーグを総括していきたいと思います。クライマックスシリーズ(CS)は、接戦にはなりましたが2試合で終わってしまいました。経験値の差、と言ってしまえばひと言で片づけられてしまうので、あまりそういう言い方はしたくないんですけど、それが出たのかなと思います。ロッテはせっかく2試合とも先取点を挙げたのですが、やはりシーズン中になかったようなミスが出てしまっては、短期決戦では勝ちを持っていかれてしまうということでしょう。

 逆に言えば、ロッテと比べて、ソフトバンクのリリーフの強さが際立っていたという見方もできると思います。

 シーズン全体を通して見ると、ソフトバンクはやはり選手層が厚かった。故障者が出ても、代わりに出てきた選手が活躍できるところが強いですよね。周東(周東佑京)なんかでも、最初は全然打っていなかったから「これはダメなのかな」と思って見ていたら、辛抱して使っていくうちに、打てるようにもなってくるし、盗塁王も獲っちゃうし。外国人も、バレンティンなんか、あんまり働きませんでしたけど、前半をなんとか辛抱したら、最終的には要らなかった。デスパイネとかグラシアルが、来日してからはそれなりに働きましたから。

 やっぱりソフトバンクは選手の自覚が違うんだと思いますね。選手の力が拮抗しているので、皆、出たときに絶対にチャンスをつかみたい。もちろんほかのチームの選手も同じ気持ちはあるはずですけど、打席一つ、守り一つでも、伝わってくる気迫が違う感じがします。

 ロッテは、コロナ禍でこれだけのアクシデントがあっても、CSに出て、戦えたということは今後に絶対つながってくるでしょう。来年は、全選手、気持ちが違ってくると思いますので、間違いなく今年の経験が生きてくると思います。

 西武は、今季はちょっと西武らしさがなかったですね。連覇していたときの打線の爆発力が出せなかった。ただ、・・・

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中日、日本ハムで主軸打者として活躍し、日本ハムでは監督も務めた大島康徳氏が自らの一風変わった野球人生を時に冷静に、時に熱く振り返る連載コラム。

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