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ドラフト回顧

【ドラフト回顧・2018年】主役は大阪桐蔭、根尾昂、藤原恭大と13年ぶりの1位2人指名

 

今年もまた、ドラフト会議が近付いてきた。1965年秋からスタートし、今年で56回目。制度をさまざまに変えながら歴史を紡いできた。ここでは2019年のドラフト会議まで、1年ごとに振り返っていく。

近本は外れ外れ1位も大活躍


大阪桐蔭高からは根尾(左)、藤原のほかに横川、柿木と計4人が指名された


 2018年の主役は大阪桐蔭高だった。史上初となる2度目の甲子園春夏連覇を達成し、ドラフトでは4人が指名を受けた。中でも根尾昂を4球団、藤原恭大を3球団が指名。それぞれ中日ロッテが交渉権を獲得している。同一高校から2人が1位指名を受けるのは、05年の同校・平田良介(現中日)と辻内崇伸(元巨人)以来、13年ぶり8度目。横川凱も巨人4位、柿木蓮日本ハム5位でプロ入りし、同一高校から4人の指名は、01年の日大三高以来で史上5度目の最多タイ記録となった。

 また、同じ高校生では、報徳学園高の遊撃手・小園海斗に4球団が集中し、広島が交渉権を獲得。ルーキーイヤーにフレッシュオールスターでMVPを獲得すると、その後、不振の田中広輔に代わって出場を重ねて4本塁打を放った。

 外れ1位ではあるが、夏の甲子園で“金農フィーバー”を巻き起こした吉田輝星(金足農高)を、日本ハムが指名。前年の清宮幸太郎に続き、2年連続で日本ハムが“スター候補”を獲得した。

【2018年ドラフト12球団1位】
楽天 辰己涼介(立命大/外野手)
阪神 近本光司(大阪ガス/外野手)
ロッテ 藤原恭大(大阪桐蔭高/外野手)
中日 根尾昂(大阪桐蔭高/内野手)
オリックス 太田椋(天理高/内野手)
DeNA 上茶谷大河(東洋大/投手)
日本ハム 吉田輝星(金足農高/投手)
巨人 高橋優貴(八戸学院大/投手)
ソフトバンク 甲斐野央(東洋大/投手)
ヤクルト 清水昇(国学院大/投手)
西武 松本航(日体大/投手)
広島 小園海斗(報徳学園高/内野手)

 東洋大の“150キロトリオ”にも注目が集まった。甲斐野央はソフトバンク、上茶谷大河はDeNAがそれぞれ1位指名。甲斐野は1年目に大学時代と同様に、中継ぎで65試合に登板。上茶谷も先発として7勝を挙げた。梅津は故障もあって出遅れたが、6戦4勝、防御率2.34と確かな足跡を残した。

 外れ1位では辰己涼介(立命大)に4球団が集中した。辰己を外した阪神は同じタイプの近本光司(大阪ガス)を指名。近本は長嶋茂雄(元巨人)の持つリーグの新人安打記録を塗り替え、新人特別賞を獲得。大卒・社会人の1位指名選手は、早くも頭角を現している。

写真=BBM

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