センバツ出場校のこれまでの試合を振り返る「センバツ出場校プレーバック」。第26回は特別編で21世紀枠の具志川商。 保護者がショベルカーを使ってグラウンドを整備。地元のバックアップでチームは強くなった
地元のうるま市では「具商」の愛称で親しまれている同校が、春夏を通じて初めての甲子園に挑戦する。昨秋の沖縄大会で強豪・興南を3対2で撃破し、準優勝を果たして注目を浴びると続く九州大会でも1勝(4対2/東海大星翔・熊本)を挙げ実力を証明。21世紀枠の一席を射止めた。
そんな具商ナインの合言葉の一つが「甲子園で勝って恩返し」だ。高校野球では月並みな言葉かもしれないが、チーム強化につながったのは建設会社に勤務しながら指導にあたる喜舎場正太監督の熱意だけでなく、学校を含めた地元住民の協力があってこそだと、選手たちは口にする。例えば、保護者が建設用の重機を使ってグラウンドを整備するなど練習環境面でのバックアップは計り知れないという。
学校からほど近い「宇堅ビーチ」で砂浜を利用してトレーニング。南国らしい練習風景
振り返れば20年前、「21世紀枠」制度が初めて出来た2001年にセンバツで4強入りを果たしたのが同じ沖縄県の宜野座だった。聖地で再び琉球旋風を巻き起こすのか!? 具商の全国デビューに期待が膨らむ。
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