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Dreamers -夢を追いかける男達-

プロ野球OB 元広島・巨人 川口和久氏のBCリーグ注目選手

 

独立リーグ・ルートインBCリーグを応援するネット番組「Dreamers -夢を追いかける男達-」にてかつて野球界で名を馳せたプロ野球OB達が協力し、BCリーグの試合取材、選手のプレー映像を確認し「BCリーグの注目選手」を何名か挙げて頂いた。今回注目選手を挙げて頂いたプロ野球OBは広島東洋カープ読売ジャイアンツで最多奪三振を3度獲得した大エース「川口和久」さんです。


BCリーグのレベルについてどう感じましたか?


川口:投手力と打撃力という事に分けるのであれば、投手が良いと締まった試合になる印象です。DeNAベイスターズとの選抜試合を見た時に、1、2番の野手の打撃力を見ると投高打低の印象を持ちました。新潟の長谷川投手、埼玉武蔵の松岡投手、茨城の小沼投手等、投手のレベルが高ければ試合を作ることができるので、もし自分がチームを率いるとしたら、投手を整備すればリーグで上位にいけるのかなと思いました。

BCリーグの環境についてどう思いますか?


川口:組織を作る中で、核となる組織のトップがいて、頂点にリーグ作りがあり、そこにチームがあって、運営がある。BCリーグという社会の中で、「高校時代はプロ入りの自信があったが、社会人に行ってダメだった。」「大学で肩を壊してブランクがある」BCリーグがあることでトライができ、あとは自分がどれだけ日々努力できるかで、結果が変わってくる。高校→大学→社会人→NPBという感覚ですけど、そこにワンクッションBCリーグの存在があることは良いことだと思う。NPBの目標は高すぎるけど、BCリーグを目標としてNPBを目指すというのは良いシステムだと思います。

 ただ、ひとついえるのは、BCリーグからNPBに入れるというのにNPBの注目度が低すぎるというのが僕は気になります。

 NPBのOBが監督をしているのに何故注目度が低いのか不思議です。正直NPBに準ずる傘下の中でやってそのチームにも入れるし、他球団にも入ることができるシステムを作るべきだと思います。僕も営業マンをしていた経験があるので、プレゼンというかNPBの各球団へのパイプがあるわけだから、収入や選手の流れに関してプレゼンをして色んな取り組みをしていく。そうすることでもっともっとBCリーグは潤ってくるのではと思うんですよ。BCリーグはスポンサーさんがいなければ成り立たないというところに苦しさがあるし、スポンサーはスポンサーでいいけど、NPBからもバックアップもあるという体制も大事だと思います。

川口和久さんからBCリーグへの提案


川口:BCリーグ選抜があって、NPB球団と対戦できるなら、もう一つ踏み込んでNPBの2軍戦に招待選手として召集してプレーすることはできないのかな?そうすることで選手に「俺に足りないものは何かな?」と感じてもらう。できれば選手の為になるし、それはできなくはないと思うんですよね。

 NPBが欲しいと思っている投手を「今日3番手で使うから」と伝え、ジャイアンツ球場でプレーしてもらう。こういう取り組みができないかとBCリーグの各球団がプレゼンして良いと思うんですよね。

 もちろん、そこには怪我のリスクもあるので、両球団がリスクを受け止めてゲームに出させてあげることでNPBに行く選手は増えるのではないかと思います。もっと沢山の選手にNPBに行ってもらう為の案として一つどうでしょうか?

川口さんのイチオシの選手は誰ですか?


川口:BCリーグの投手の中で長谷川投手、松岡投手、小沼投手、有馬投手は気になった。その中で将来性も含めると長谷川投手と松岡投手というところですかね。僕的には松岡君が好きだね。松岡→長谷川という評価です。

 長谷川君は松岡君より改善点がある。少し投げ方が固いかな。もう少し柔らかい動きを自分で掴めたら全然変わってくる。身体を柔らかく使えるということは手を柔らかく使うことができるんです。手を柔らかく使おうと思っても使えないと思うけど、身体が柔らかく使えるようになってくると連動してくるのでできるようになるんですよ。魅力も感じるんだけど松岡君はNPBに近いと思うよね。

 特に投手に重要なのは「投げていて楽しいか、苦しいか」ということがすごく大事です。メンタルが投手を一番左右するので・・・。

 僕もメンタル的には立ち上がりが弱くて立ち上がりが終わると「よし、任せとけ!」となっていました。投手というのは精神状態が変化してくるので、その精神状態を維持するのは練習しかないですし、練習して自信をつけるしかないんですよ。

 広島の練習量はナンバー1だったと思いますし、それを受け入れてやったことで体力がついてきました。社会人からプロに入った時は全く体力がなくて、ファームに行ったらとんでもない練習をしていて・・・。でも練習についていけるようになった瞬間に自分に自信がついてきたんですよね。

 だから、先ほど話したようにNPBの招待選手制度を確立し、NPB球団の練習から試合まで一日体験できると選手の意識というのが変わってくると思うんですよね。良い方向に向くと思うので、改善点として取り組んでもらえたら嬉しいです。

松岡選手へメッセージは?


埼玉武蔵・松岡洸希投手


松岡洸希(まつおかこうき)/背番号19/18歳/投手/179cm83kg/A型
桶川西高→BCL・埼玉武蔵ヒートベアーズ
31試合0勝2敗0S 投球回26 2/3 32奪三振 防御率 3.71 ※2019年9月06日現在

川口:松岡選手の投球フォームは変えることはないと思うし、今のままでいってほしいです。ただ、球数を自分の中でどれくらいコントロールできるかが大事だと思います。僕が注目として挙げた4投手の中で一番体重移動が出来ていた投手なんですよね。体重移動ができるという長所は「打者に最後までボールを見せない」ということも可能です。投げ込みなさいと言いませんが、切り返しをする運動を日々取り入れて練習をしていくと球速は黙っていても速くなるので、ぜひ実践してみてください。

他にも川口さんが注目した選手をご紹介


新潟・長谷川凌汰投手


長谷川凌汰(はせがわりょうた)/背番号13/23歳/投手/188cm92kg/A型
福井商業高→龍谷大→BCL・新潟アルビレックスBC
21試合10勝1敗0S 投球回112 2/3 100奪三振 防御率 2.16 ※2019年9月06日現在

埼玉武蔵・小沼健太投手


小沼健太(おぬまけんた)/背番号41/20歳/投手/189cm80kg/A型
東総工業高→BCL・埼玉武蔵ヒートベアーズ→BCL・茨城アストロプラネッツ
20試合3勝13敗0S 投球回130イニング 87奪三振 防御率 3.67 ※2019年9月06日現在

富山・有馬昌宏投手


有馬昌宏(ありままさひろ)/背番号17/22歳/投手/183cm85kg/B型
青森北高→東日本国際大→BCL・富山GRNサンダーバーズ
31試合0勝2敗2S 投球回31イニング 42奪三振 防御率 2.61 ※2019年9月06日現在

個性豊かな選手が所属するBCリーグ。BCリーグは「夢を目指す場所でもあり、あきらめる場所」でもある。NPB復帰を目指し努力する選手も入れば、ドラフト指名を目指し、日々練習に励む選手もいる。未完成な選手の成長を楽しむこともBCリーグの魅力の一つ。「ふるさとの全力プロ野球」というコンセプトを体現するチームのプレーをぜひ一度観戦してみてほしい。

記事提供=KIZUNA編集部

Dreamers 〜夢を追いかける男達〜プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグに所属する全選手の中からイチオシ選手を発掘し、ドラフトまで真剣に応援するドラマティックドキュメンタリー番組をYoutubeチャンネル内にて配信中!

プロ野球OB元広島・巨人 川口和久のBCリーグ注目選手とは?
https://youtu.be/qtf8iC6GWq4

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