高校野球は都道府県大会から地区大会、大学野球は26連盟でリーグ戦が展開されている。社会人野球も全国各地で地方大会が開催され、都市対抗予選も控えている。野球シーズン真っ盛りの中、2023年のドラフト上位候補を、6つの視点から探る。 <Check Point1>東都大学 即戦力級が集結!!
東都二部ながらNPBスカウトから注目を浴びているのは、東洋大の155キロ左腕・細野晴希だ。最終学年で「勝てる投手」を目指す。国学院大の149キロ左腕・武内夏暉、青学大の153キロ右腕・常廣羽也斗、亜大の152キロ右腕・
草加勝は今春、エースとして奮闘中だ。
中大の155キロ右腕・西舘勇陽も、潜在能力の高さが評価されている。生存競争の激しい戦国リーグで磨かれた高い実力は「即戦力」との声も聞こえてくる。
<Check Point2>関西六大学 圧巻の150キロトリオ
悲願の大学日本一を目指す大商大は3人の150キロ投手を擁す。投手ながら主将を務める最速154キロ右腕・上田大河は昨年の侍ジャパン大学代表では守護神を務め、もちろん、先発完投能力もある。広陵高時代は控え投手だった151キロ左腕・高太一は今春、リリーバーとしての適性も披露。154キロ右腕・野中太陽も球威があり、力で圧倒できる。3人はチーム内で切磋琢磨している。
Check Point3>東京六大学 左スラッガー&150キロ左腕に注目
3年秋までに50打点をマークしている明大・上田希由翔は最終学年、背番号10を着ける主将としての自覚がバットにも乗り移っている。一発長打もあれば、好機では軽打も可能で対応力が高い。明大からは昨年まで13年連続指名で、14年連続への期待が高まる。法大・尾崎完太は慶大との開幕カードで自己最速を1キロ更新する150キロ。左腕で大台を超えてくると俄然、注目も高まる。
<Check Point4>高校生/投手 左腕BIG3
高校生は「将来性」を見込んで指名するケースもあるが、この左腕3人は早い段階での一軍デビューへの期待感が高まる。「世代No.1」と言われる大阪桐蔭高の148キロ左腕・前田悠伍は完成度が高い。享栄高の152キロ左腕・東松快征はパワー満点の投球でスタミナもある。投打二刀流で脚光を浴びる山形中央高の147キロ左腕・武田陸玖は無限大の可能性を秘めた原石だ。
<Check Point5>高校生/野手 左のスラッガー3人衆
4月1日時点で早実・
清宮幸太郎(現
日本ハム)の主な高校生で最多とされる、111本塁打を117本塁打に更新した花巻東高・佐々木麟太郎の飛距離は規格外。広陵高・真鍋慧のスイングは破壊力があり、一発で決められる。九州国際大付高・
佐倉侠史朗もU-18代表候補合宿で木製バットでの対応力を披露。各球団とも和製大砲は獲得しておきたい補強ポイントだ。
<Check Point6>社会人/野手 天才的な安打製造機
ENEOSの度会隆輝は、元
ヤクルトの父・渡会博文さん譲りの野球センスで、バットコントールが秀逸だ。高卒2年目の昨季、都市対抗制覇に貢献し、年間表彰の最多本塁打(7)、最多打点(21)、ベストナインの3冠に輝いた。ドラフト解禁の高卒3年目も好調をキープ。横浜高3年時に指名漏れの無念を、ドライチで晴らす。