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球の心は正直者

新井貴浩コラム 今週の感謝人 河内貴哉さん(元広島)「年上からも、年下からもいじられながら、彼の周りには、いつも明るさがあります」

 

試練続きの野球人生でしたが、今は広報としてチームを支えてくれています


3球団競合のドラ1左腕


 苦労人ですね。彼を見るたび、いつも思います。ずいぶん苦労してきたんだなって……。顔ですよ、顔! 頭じゃありません。まあ、今では顔も呑気(のんき)そうに見えますけどね。

 この出だしで今回の感謝人が誰か分かったら、かなりのカープ通だと思います。そう、カープの愛され広報・河内貴哉君の登場です。3連覇の時期は、ユニフォームこそ着ていませんでしたが、一緒に戦った頼もしい家族の一人です。

 彼は私の5歳下。国学院久我山高時代、150キロの快速球で鳴らした左腕で、甲子園出場こそありませんでしたが、1999年秋のドラフト会議では1位指名で近鉄、中日、カープの3球団が競合し、当時の達川晃豊(光男)監督が交渉権を引き当てました。たばこの『ラッキーストライク』を掲げるパフォーマンスでも話題になったので、ご記憶の方も多いのではないでしょうか。

 私は、その前年、98年秋のドラフト6位でした。彼と違って、まったく騒がれることもなく、静か〜に入団した男です。当時は1年目を終えたときで、一軍には出ていましたが、結果が出ず、とにかく必死だった記憶しかありません。

 比べると、彼は光り輝いて・・・

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新井貴浩の球の心は正直者

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