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阪神・小川一平インタビュー チームにリズムを与える「いかにすれば打たれないかを考えた中での答えが今の投球フォーム」

 

「これだ!」と自分に確信がある。遠回りをしながらも思考を広げ、自分の動きにマッチした投球フォームを2年目のシーズンで身に付けた。これまでもここからも、チームのために全力で腕を振っていく。
取材・構成=椎屋博幸 写真=宮原和也、毛受亮介

リリーフカーからさっそうとマウンドへ向かう小川。今では勝っている場面、負けていても1点でも追いつきたい場面の6回に起用されることが多い。


試行錯誤の日々


 昨季はルーキー1年目、即戦力右腕と期待されながら21試合に登板し、防御率4.71。小川一平の中では「マウンドに上がれば打たれる」イメージで1年を過ごした。何か変えなければ今後のプロ生活は厳しいと感じ、生き残るために試行錯誤の日々を送っていた。

――後半戦一軍に上がって好投が続いています。これまでと変わったことはあったのでしょうか。

小川 今年の一軍のキャンプで投球フォームを変えたのですが、それがシックリこなくて、元に戻しました。その後、二軍で先発をするようになり、自分の中で、投球フォームのバランスやいろいろな感覚を考えるようになり、変化が生まれました。そこがうまくハマり、一軍で良い結果として出たのだと思います。

――キャンプのときに投球フォームを変えたと言われましたが、何を変えたのでしょうか。

小川 身長が高いほうではないので、リリースポイントを高くしようと思い、今まで以上にオーバースローにしたんです。しかし、変にバランスを崩してしまいました。

――それは昨季の1年間で、打者を抑えるためにはボールに角度をつけるのが大事だなと思ったからでしょうか。

小川 そのことよりも、昨季はとにかく打たれていたので、何かを変えないと生き残れないという思いが強かったです。その中で、オフの期間でまずは投球フォームをいじってみようと思い立ち、始めました。

――失敗した理由は、より高い位置からリリースすることで、ボールの勢いなどがなくなったからでしょうか。

小川 それ以上にコントロールが付きにくくなりました。12月の段階ではブルペン投球のみで「これはいけるぞ」という感触がありました。でもキャンプに入ってから打者が打席に立つとコントロールが利かなくなり、そこから少しずつ戻しながらフォームを変化させていきました。

――その投球フォームを変えていく中で、二軍では4月から先発に組み込まれました。

小川 当時は、元の投球フォームに戻そうとしている時期でした。二軍の先発の枚数が足りなくなり「(首脳陣から)小川、お前先発やりたいやろ」と。そこからやり始めたんです(笑)。

――そこから先発することで、何か変化が起こったのでしょうか。

小川 一番はリリースポイントが安定しました。もちろん、投球フォームも少し変更しました。変更部分は左腕です。以前は・・・

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