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BIGHOPE 光る新鋭

西武・佐々木健 “新化”したサウスポー「バッターが嫌がるところに1球1球しっかり投げたい」

 

開幕から貴重な役回りを演じている。2年目を迎えた26歳の左腕はロングリリーフも担い、好調なブルペン陣で存在感を発揮。さらなる上位進出を狙うチームにあって、欠かせない存在となっている。
取材・構成=小林光男 写真=高塩隆、佐藤真一、大泉謙也


新投球フォームで飛躍


 NTT東日本からドラフト2位で入団し、即戦力として期待が高かった昨年。しかし、真価を発揮できなかった。5試合に登板して防御率8.31。7月2日のオリックス戦(メットライフ)では先発するも、わずか3球、先頭打者に危険球。先発投手が最初の打者に危険球退場は史上初という失態も犯してしまっていた。

――昨年、結果が出なかった要因はどこにあったと自己分析していますか。

佐々木 左ヒジの違和感で自主トレから出遅れて、キャンプから二軍(B班)で調整が続きました。6月上旬に初めて一軍に上がりましたが、キャッチャーと会話する機会があまり持てず、一軍の流れもうまくつかめないまま登板することが多かったんです。その中で、自分の持っているものを出せなかった。あと、僕は緊張しいのところがあって、メンタル面であがってしまうところが結構あるので。それがもろに昨年は出てしまいました。

――先発しながら先頭打者に危険球で退場した登板もありました。

佐々木 その前の初先発では4イニングを投げて。2回目の先発となったその日は調子も良かったので5イニング以上は行けると思っていたんですけど……。僕が降板したあと、勇太朗(渡邉勇太朗)がマウンドに上がりましたが、本当にブルペン陣に迷惑を掛けてしまって。あとは当ててしまった打者に対して申し訳ない気持ちになりました。

――1年目のマイナスを取り戻すために、2年目に向けてオフの自主トレからどのような取り組みを行いましたか。

佐々木 一軍に対応するためにコントロールをもう1回考え直さないといけないのかな、と。強い球を投げようとして、力んでボールが荒れてしまってはいけない。それなら、自分の持っている力の中でコントロールできる部分に集中して、コースを狙う。そういったことに取り組みました。

――投球フォームも変更しましたよね。無走者の際、セットポジションから右足を上げたあと、顔を一塁側に向けて間をつくり、軸足に体重をしっかり乗せてから投げています。

佐々木 そうですね。いろいろな人からアドバイスを聞いて、立つところからちゃんとやろうと思ったんです。まずはしっかり立って、下半身で体重を感じながら、体重移動をする。そういった考えから、あのようなフォームになりました。

――新フォームがしっくりきたのはいつごろからでしたか。

佐々木 投げるボールが変わった感触はやり始めた自主トレのときからあったので、ずっと継続しようと考えていました。キャンプでも試し試しで投げていたんですけど、うまくいかないからといってやめない。粘り強くフォーム固めを続けて・・・

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