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佐藤道郎コラム 第39回「落合博満の右方向の打球は決して“流し打ち”じゃないよ」

 

中日時代の落合


送別会で金のパターを


 前回は俺がドラゴンズでコーチをしていた時代の話で、ちょっと守道さん(高木守道、92年時の中日監督)の悪口っぽくなったけど、単に俺が合わなかっただけで、優しいところもあったよ。ただ、瞬間湯沸かし器ですぐカッとなるのは参ったけどね(苦笑)。

 オチ(落合博満ロッテ時代から一緒で落合は87年に中日に移籍)にミーティングで怒ったこともあった。守道さんが落合に「右にうまく流して打つけど、その秘訣をみんなに教えてやってくれ」と言ったことがあったんだ。そしたらオチが「僕は流してないんです。そうするとファウルになる。すべて引っ張っていく中でライトに飛んでいくだけです」と答えたんだけど、高木さんが「そんな説明では分からん。話にならない」って怒っちゃってね(苦笑)。

 オチにしたら、最初から流そうと思うとヘッドが遅れるからファウルになりやすい。だから全部、引っ張っていって、バットの角度次第でライトにいくという意味だったと思う。だからあいつの右方向の打球はスピードが落ちずに飛ぶんだけどね。まあ、オチもオチで、いい男なんだが、ぶっきらぼうなところがあるから誤解されやすいんだよな。

 ドラゴンズのピッチャー連中とは気が合ったよ。というか、守道さんは例外で、俺はだいたい合うんだけどね(苦笑)。当時のドラゴンズは、辰雄(小松辰雄)が親分で・・・

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パ・リーグ初代セーブ王・佐藤道郎の球人履歴書。

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