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野村克也 追伸号

ライバルが語る野村克也・山田久志「忘れられない95年の日本シリーズ。ともに野球をしてみたかった」

 

パ・リーグを盛り上げる名勝負を繰り広げた現役時代だけでなく、1995年の日本シリーズでは敵将として相まみえた。観察力、洞察力に優れる大打者、そして名将から、掛けられた言葉の数々は、今も心に焼き付いている。


 テレビを見ていると速報が流れ、お亡くなりになったことを知りました。最後にお会いしたのは、いつだったか思い出せないのですが、顔を合わせるたびに、いつもお声を掛けさせていただいていましたし、「まさか」と、ただただびっくりしています。

 現役時代も野村さんと対戦させていただいたことはよく覚えています。私はまだまだ若造のころで、野村さんはプレーイングマネジャーとして南海の顔ということもあり、とにかく存在感が大きい方だと感じたもの。そんな野村さんを打席に迎えると、何やらブツブツとつぶやいていて。マスクをかぶったときに、バッターに話し掛ける“ささやき戦術”は聞いていましたが、打席に立ったときも、何やらささやいていたんですよね。もちろん、何を言っているかはマウンドまで聞こえるわけもありません。おそらく、集中を切らそうとしていたのでしょう。でも、私自身、そこに気を取られるほどの余裕なんてなかったんです。若造だった私は「どうやって抑えるか」と考える余裕なんてなく、とにかく“野村克也”という偉大な打者に向かっていくだけでした。当時の私は、真っすぐとカーブしかなく、玉砕覚悟でストレート主体の真っ向勝負を挑んでいたんですよね。

 互いに現役を終えてから、現役時代の話もさせていただきましたが・・・

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