1970年代は乱闘やファンの乱入も珍しくなく、グラウンド外での事件も多かった。物騒な時代のたくさんの事件の中から、いくつかピックアップしてみよう。 週刊ベースボール 別冊空風号 よみがえる1970年代のプロ野球 EXTRA(1) セ・リーグ編
2022年11月28日発売より 【事件1】『空白の一日』から始まった江川事件! [1978-79年]
作新学院高時代から“怪物”と呼ばれた
江川卓。77年秋、法大4年時のドラフトではクラウン(その後、
西武)から1位指名されるも拒否し、1年後のドラフトで相思相愛だった
巨人入りを目指すはずだった。しかし78年11月20日、西武の交渉権が切れると、同年のドラフト会議の前日21日に江川と巨人が入団契約。「空白の一日」と言われる暴挙に出た。その日は事務的な手続きのために空けていただけで、当然、認められるわけもなかったが、これに対し、巨人は翌日のドラフト会議をボイコット。江川は
阪神が1位指名した。その後、政治家も動くきな臭い状況が続き、コミッショナーの「強い要望」もあって翌79年の1月31日に江川は阪神入団、翌2月1日、
小林繁とのトレードで巨人入りした。
【事件2】最終戦大敗で甲子園のファンが大暴動! [1973年]
名勝負でも触れたが、巨人と阪神の優勝争いが10月22日、最終戦直接対決まで、もつれ込んだ73年・・・