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近本光司の認知を超える

近本光司コラム 第7回 左中間を狙う打撃フォームへ「理想の打撃の数を増やし、再現性を高めることが勝利へとつながる」

 

2023年がスタートした。今年は岡田彰布新監督の下、「アレ」を狙うシーズン。そこでキーになるのが、この男の打撃だ。今年は新たな打撃の目標を掲げ、キャンプに臨む。イメージは「左中間」方向へ打つこと。そのためにはどういう意識と打撃フォームが必要なのか。
写真=BBM

キャンプ中のフリー打撃は常に無心。それが試合を想定しての打撃に繋がります。ただ、それで終わりではなく瞬時に、頭の中でチェックと修正を行い、次の球を無心で待ちます[写真は2022年の春季キャンプ]


膨らむのは当たり前


 キャンプインしました。2023年が本格的にスタートします。当然のように「アレ」(笑)に向かってまい進していきます。そのために個人的にはいくつか目的意識を持って取り組んでいます。そこで今回は今年の打撃に関してお話ししようと思います。その前に、前回のコラムの途中で終わっていた「走塁」、「二塁からホームへの走塁」についてお話ができていませんでした。では早速……。

 まず、二塁上でのリードのポジショニングです。ここは二塁と三塁を一直線に線を引いた場所から、一歩後ろに下がった位置にしています。ヒットで必ずホームへかえるという意識があるので、三塁からホームへスムーズに走ることができる位置というイメージですね。ここは多分、ほかの選手と同じでしょう。やはりここは皆さんが走りやすい位置がベストだと思います。

 実際に打者がヒットを打ったときは、勢いよく走ってホームを駆け抜けたいですよね。しかし、どう考えても二塁からホームまでは一直線では走れません。三塁ベースを踏んだあとに、いかに膨らまないか。そういうことを監督やコーチからよく言われると思います。でもよく考えてください。この走塁で「膨らまない」で走れることは絶対にないですよね(笑)。必ず膨らまないと走れません。

 だから僕は「膨らむもの」として考えています。“膨らみを抑える”と考えるとストレスが掛かります。その逆の発想です。だからといって大きく膨らんでいいというわけではありません。どうするかと言うと、三塁ベースを利用します。勢いよく三塁ベースをめがけて走りながら、踏む瞬間くらいに、体を投手側のほうに倒しながら、ベースの二塁側のカドを思い切り蹴るように踏みます。

 踏む足は・・・

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