週刊ベースボールONLINE

近本光司の認知を超える

近本光司コラム 第12回 鳥肌が立った大歓声! 「今まで味わったことのない、地響きのような音が、三塁走者の僕の体の中に入ってきた」

 

38年ぶりの日本一の立役者でもある。シリーズMVPに輝きながら、冷静に阪神ファンの喜ぶ姿を見ていたという。そのファンから試合中に大きな力をもらったのも事実。ここではコラム特別編として、ファンへ向けた感謝の言葉と、来季に向けての意気込みを語ってもらった。
写真=BBM

日本シリーズでは7試合で14安打。しっかりと声援と応援歌を聞きながら認知を超える打撃を心掛けました[写真=高原由佳]


感謝の思い


「阪神ファンの皆さま、おめでとうございます」という言葉のほうが先に出てきます。阪神タイガースが38年ぶりに日本一になりました。うれしさももちろんありますが、それよりもファンの皆さんが喜んでくれていることに対して、すごくうれしく感じています。「良かったですね」という気分。他人行儀な言い方に聞こえる? そういう感じで受け取られるかもしれませんね。

 でも近本光司として、阪神タイガースに在籍してまだ5年。阪神と関わって5年しか経っていないんです。でもファンの皆さんの中には38年間待ち続けた方もいますし、前回のリーグ優勝から18年間、待ち望んでいた方もいるわけです。僕よりもはるかに阪神と関わっている時間が長いので、そういうファンが、僕らプレーヤーよりも、もっとうれしいんだろうな、と日本一になってすごく感じました。だからこそ「皆さん、本当におめでとうございます!」とあらためて言わせてもらいます。

 今回の日本シリーズ、リーグ優勝のとき以上に、ファンの声援がすごかったです。打者にとって声援はうるさいか? と聞かれたらNOです。やはり多くのファンの方の声援があったほうが、より自分の力を発揮できると思いますし、背中を押してくれる感じがします。お客さんが入ったほうが僕自身は本当にうれしく、楽しくプレーできるタイプの選手だと思います。

 今回の声援も背中を押してくれました。やはり大きな声援を受けて打席に立ったほうがいいですね。もちろん、打ちに行く瞬間などは、声援はまったく聞こえていません。でも・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

近本光司の認知を超える

近本光司の認知を超える

阪神・近本光司の連載コラム

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング