2023年シーズンのキーマンが語る連載、第2回目は、22年オフの動向も注目された“話題の人”が登場。国内FA権を行使することなく残留を決め、新シーズン、新チームのために強い覚悟をにじませる。眼光も、打球も、鋭さは増すばかりだ。 取材・構成=菅原梨恵 写真=牛島寿人 頑張って打たないと
2月1日のキャンプイン。練習前の円陣で、西川龍馬の声が響いた。「今年は悔しい思いをしたくない。一人ひとりが優勝、日本一を描きながら家族一丸で戦えば絶対に強いチームになる。今年はマジでやったりましょう!」。国内FA権を行使することなく、2023年も再びこのチームで戦うことを決めた。チームメートにも投げ掛けた「マジ」は、西川の今季のテーマ。「本気と書いて『マジ』です」。覚悟を持って戦う男は、誰よりも強い。 ――日南キャンプも終わり、沖縄に移動。本格的に実戦もスタートしていきます。
西川 思っているよりも順調に来ています。割とやりたいこともできたので、すごくいい日南キャンプでした。
――具体的に“やりたいこと”というのは?
西川 バッティングのほうで、いろいろと。バットの出し方というところだったり、ちょっと試したいことがあったので、それを初日からやってきました。割とこの期間で形にはなったので、ここから実戦が始まっていく中で、対ピッチャーで打席に立ってみて、どうかな、と。楽しみではありますね。
――1月の自主トレから、かなりバットを振り込んできたそうですね。自分の形を模索していたのでしょうか。
西川 何て言うのかな、ちょっと新しいことに挑戦していたので。なので、数を振って。ある程度、体に染み込ますじゃないですけど、数を振って覚えさせていこうかなというところを意識していましたね。
――具体的に“新しいこと”というのは?
西川 イメージとしては、より(バットの)ヘッドを使うというか。大ざっぱに言うと、打球を飛ばす打ち方で、遠心力を最大限に使って打つ。これが形になって、ピタッとハマれば、ちょっと面白いかなと思うんですよね。
――西川選手の打撃は、強い打球で内外野の間を抜いていくイメージ。“打球を飛ばす”というところに重きを置く場合には、これまでとは違う形ということでしょうか。
西川 見た目は……どうなんですかね。見た目で違いが出ているのかは分からないですけど、自分の中では結構、感覚的には変わっている。だから、数を振って覚えるしかないなと。
――スイングの始動、動き出しのところから結構違う感じですか。
西川 結構違うと思います、感覚的には。見た目が変わっているのかは分からないですが、自分自身の感覚は全然違います。
――新しい形にすることで、一番に求めているのは、やはり飛距離ですか。
西川 飛距離もそうですが・・・
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