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あの日、あのとき、あの場所で 球界の記念日にタイムスリップ

<1982年4月29日>意地とプライドが激突! 山田久志が200勝達成も、落合博満が3本塁打と応酬

 

完投で通算200勝目を挙げた山田久志[阪急]だが、落合博満[ロッテ]に3本目のアーチを浴びた直後だっただけに苦笑い


山田は落合の台頭前から才能を見抜いていた


「2人の対決の一球一球を克明に図解し物語っていけば、きっといい読み物になるはず」。かつてロッテの落合博満はそう語ったことがある。

 2人とは、落合自身と阪急の山田久志のことである。ともに秋田県出身。年齢は山田が落合の5歳年上にあたる。落合がドラフト3位でロッテに入団したのは1979年。25歳の時だった。この年落合は代打を中心に36試合しか出場していない。一方山田は21勝で最多勝。リーグを代表する下手投げのエースだった。

 山田の武器は、ストレートと同じ球速ながら打者の手元で沈むシンカー。マスターした76年には26勝を挙げて、最多勝とMVPを獲得している。それは並みいる強打者たちを苦しめた、絶対的な決め球だった。

 山田にはプライドがあった。それは一定のレベルに達していない打者にはシンカーを投げないというもの。しかし、落合に対してはまだ実績のなかった段階からシンカーを投じたという。数字には現れない実力を見抜いていたのだろう。実際、落合は2年目の後半だけで15本塁打を放ちスタメンに定着すると・・・

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