チームにとって4年ぶりのリーグ制覇は、自身にとって未知の領域だった。失意を味わった者でしか手にすることのできない感慨が、そこにあった。プロ野球という、結果がすべてを語る非情な世界。それでも心優しき道産子右腕は、ファンの元に歓喜の瞬間を運ぶためにマウンドの上で闘い続ける。 文=高橋和詩(スポーツライター、…