白熱した戦いが続いた日本シリーズ。結局、ソフトバンクが日本一となったが、勝敗を分かつポイントはどこにあったのか。2005年、阪神監督として日本シリーズを経験し、09年4月から8カ月間にわたって本誌でコラムを連載していた岡田彰布に独自の視点で頂上決戦をじっくりと分析してもらった。 初戦の勝利で「阪神の圧倒的有利」を予想も…
タイガースが日本シリーズに進出した。レギュラーシーズンで
巨人に7ゲーム差をつけられての2位。それでもクライマックスシリーズ制度で
広島に勝ち、そして巨人に4連勝。これで日本シリーズだ。いろいろな意見、声があると思う。だけど、制度は制度や。巨人に対してあの4連勝はすごかった。ベンチも選手も複雑な思いはあったと思うけど、オレは胸を張って、ソフトバンクと戦えばいい、と思っていた。
阪神が日本シリーズに進出するのは2005年以来、9年ぶりのことや。早いものであれから9年か……。オレが監督で
ロッテが相手やった。あのときの日本シリーズ、オレは絶対に日本一になれると確信していた。レギュラーシーズンで苦労してリーグ優勝したけど、戦力的には、ロッテを圧倒できると思っていた。打線は金本(知憲)を中心に穴はなかったし、投手陣はJFK(ウィリアムス、
藤川球児、
久保田智之)がいた。先発も充実していたし、接戦になれば、必ずモノにできる。そういう自信が言葉に出さずとも胸にはあった。
極端な話、身近な関係者とは日本一になったら、どこに日本一旅行に行くか……なんて話をしていたほどやった。ところが、である・・・
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