手薄な投手陣を重量打線でカバー
GOOD もろさが消え失せて生まれ変わった攻撃的打線
BAD 菊池の出遅れもあり質量に不安が残る先発投手陣
今年、
西武の最大の武器は打線にある。昨季はリーグ最低打率、シーズン歴代ワーストのチーム三振数を記録した。中村、
メヒアと2人の本塁打王を擁すも、もろさが目立つ打線でもあった。
だが、今年は打順を組み替え、生まれ変わろうとしている。二番に栗山を配置。近年は一、三番が多かったが2008〜10年の定位置に戻した。「理想はカノやジーターの二番。ハマればスモールベースボールじゃなく、ビッグベースボールになる可能性がある」と主将は言う。二番・栗山構想を実現させるためのキーマンが一番。田邊監督は秋山を据えた。積極性にやや欠ける打撃スタイルだったが、切り込み隊長に座ることで、攻撃性を前面に引っ張り出した。オープン戦も好調で三番・浅村、四番・中村、五番・メヒアとタイトルホルダーに続くクリーンアップはリーグでも屈指の流れだ。
打線に比べ、投手陣は少し手薄だ。エース・岸、牧田、野上、そして菊池が4本柱だが、菊池がキャンプでの左ヒジ痛などの調整遅れで4月中の復帰にずれ込んだ。新外国人の
郭俊麟はドラフト1位級の評価で2ケタ勝利も期待できるが、メジャー21勝のルブランは3月までの調整では球威が物足りず、不安を残す。十亀、西口、岡本洋も組み入れ回していく。
田邊監督はキャンプイン前に「中継ぎの底上げ」をテーマの一つに掲げたが、コマはまずまず、そろった。昨年10試合で防御率1.84の左腕・宮田は他球団編成からの評価が高かった。一方で守護神を期待されていたミゲルは日本野球への適応に苦しみ、守護神の座は昨年同様に高橋朋が務めることになりそうだ。勝利の方程式を構築するためには、高橋朋、セットアッパーの増田に、もう1枚欲しいところ。このワンピースをシーズン早々に見いだしたい。
守備では空位だった遊撃手を金子侑が務める。田邊監督は「当初の構想ではなかった」と振り返るが、打撃向上に伴い、不安材料だった・・・
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