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山田哲人 目を覚ました安打製造機

 

7月2日の阪神戦で2発を放った山田。チームはこの日の勝利で2カ月ぶりの首位に返り咲いた



7月2日のお立ち台で「まだ半分なので、気を引き締めて。これからが大事だと思っています」と阪神戦で2本塁打した山田哲人は言った。この日首位に立ったヤクルトだったが、土日の連敗で一気に4位へ転落……。しかし、大混戦のセ・リーグを抜け出すには、この男の活躍が欠かせない。これから始まる熱い戦いに向け、背番号23はエンジン全開だ。
写真=大賀章好、太田裕史

目を覚ました安打製造機がジメジメを吹き飛ばす快音連発!


 疲れも見え隠れする中盤戦に入ったが、山田哲人のバットは元気だ。

 7月5日の広島戦(マツダ広島)では「緩いボールに前に出されず、自分のポイントまで呼び込んでしっかりととらえることができました」と6回に野村祐輔のカーブを左中間スタンドにたたき込んだ。これでリーグトップの畠山和洋(19)に迫る18本塁打。山田の調子が戻ってきている。

5日の広島戦で放った一発は、7月に入り4本目だった



 昨季日本人右打者のシーズン最多安打となる193本の安打を放った男が、今年は開幕からつまずいた。安打性の打球が飛ばず、気持ちも沈んでいた。だが山田はもともと春先にはそれほど結果が出ない。昨年も調子を上げたのは5月以降で、月間MVP を獲得したのも8月だった。

 恐らくファンも、山田自身も昨季後半の印象が強く残っており調子が悪いと判断していたのではないだろうか。実際に3、4月だけの成績を見ると14年は32安打4本塁打、打率・291、15年は29安打2本塁打、打率・269。昨季と比べればチーム状態も山田に対する相手バッテリーの警戒度もまったく違うため、単純に比較はできないが、思っていたほどの大きな開きはない。その数字を見た山田は「5月が勝負やな」とつぶやいた。

 試合数が減った影響もあり、交流戦では昨季ほどの成績は残せなかったが、5月、6月と日を追うごとに調子を上げ7月5日現在でリーグ4位の打率.308、43打点。同2位の94安打だ。確実に打球は飛ぶようになってきている。

 その理由を「ボールの下にバットが入るようになってきました。要因ですか? 日々の積み重ねです。毎日、杉村(繁)さんとティーバッティングしている成果です」と話す。早出のティー打撃は調子の良し悪しにかかわらず、昨年からずっと続けている・・・

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