サッカーのワールドカップ(W杯)での「サムライブルー」の活躍が、日本全国を盛り上げている。普段はサッカーに興味がない者も、4年に一度の地球的規模の大会のムードに浸り、このときばかりは熱心なファンに変わる。今回のブラジルのように遠く離れた他国での大会でも、放送・通信が高度に発達した現代ではリアルタイムで楽しむことが可能。経済波及効果も莫大な“日の丸”を背負った真剣勝負は、何物にも代え難い大イベントだ。
野球でサッカーW杯に肩を並べたいとしているのが、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。こちらも4年に一度の開催で、テレビ視聴率が30パーセントは優に超える、日本にとっては最有力コンテンツの一つだ。2006年の第1回大会と09年の第2回で優勝したが、昨年の第3回大会では準決勝で伏兵のプエルトリコにまさかの敗退。17年開催予定の第4回大会は、優勝奪還を期しての雪辱戦となる。
だが、サッカーのW杯と野球のWBCが置かれている状況は、決定的な差がある。サッカーは200を超える国で、2億5000万人もの競技人口があると言われる世界一の人気スポーツ。一方の野球は、本場アメリカと日本をはじめ韓国、台湾などアジアの限られた地域でしか人気がない。「米国内のアメリカン・フットボールと一緒で、盛り上がれば局地的でも問題ない」という一部の声もあるが・・・
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