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 華やかな舞台に後半戦に懸ける思いを新たにしたことだろう。序盤戦の快進撃のけん引車となりながら、ケガ、故障で離脱した2人が球宴でそれぞれの手応えを得た。

 3年連続の出場となった堂林翔太が球宴初本塁打を放った。代走からの出場となった第2戦(甲子園)の初打席は8回無死。楽天・福山の初球、143キロをバックスクリーン左に運んだ。「迷いなく振れている。ちょっとでも迷いがあれば差し込まれたり振り遅れたりするので。今後につなげていきたい」

 5月8日のヤクルト戦(神宮)で右手薬指を骨折する前は、一番打者として機能していた。打率こそ.260と高くなかったが、出塁率は.397。菊池、丸、エルドレッドへ続く流れの起点となっていた。しかし、6月28日のDeNA戦(横浜)で一軍に復帰して以降、打率.167と低迷している。夢舞台での一振りを浮上のきっかけとしたい。

 開幕からセットアップ役を任され、20試合連続無失点など勝利を演出してきた一岡竜司は、右肩関節炎のため6月9日に出場選手登録を抹消。初めての球宴のマウンドには“ぶっつけ本番”で上がった。「こういう舞台でしっかり投げられた」。2試合とも登板し、1回1/3を1失点ながら、結果ではなく試合に臨んだ事実の方が重大だった。

 7月に入ってようやく実戦復帰。ウエスタン・リーグでは4試合に登板済みで、野村監督もその目で状態をチェックした。21日、後半戦の開幕(ヤクルト戦=神宮)と同時に一軍に復帰。「状態は上向いています」。ストッパー・ミコライオにつなぐ流れの一員に返り咲き、奇跡の逆転Vを演出する。

写真=松村真行、高塩隆


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