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本誌編集長コラム

みなぎるバイタリティー

 

「新人類」――。

 1986年オフ、西武清原和博渡辺久信とともに工藤公康(現ソフトバンク監督)は流行語大賞を受賞した。「新人類」とは古い世代とは違う、まったく新しい価値観のもとに行動する若者たちを示した言葉。ニュースキャスターとして活躍した筑紫哲也氏が、『朝日ジャーナル』編集長時代に名付けた造語だ。80年代中盤、西武黄金時代を作り上げた左腕エースの工藤らは、明るく物怖じしない姿勢と、派手な言動などで一躍、次代の寵児となり、「新人類」と称されたのだ。

「僕らのどんなところが新人類だったのかは、自分ではよく分かりませんでした。僕らは、何とかしてプロ野球を盛り上げようと思っていただけでしたから」と以前、工藤は言っていたが、制御できない力にあふれていた。例えば広岡達食事面を制限され、練習も厳しかった広岡達朗監督の管理野球。12球団で最もきついトレーニングをこなしていた自負もあった。だが、管理されている状況でも、その枠を飛び越えようとしていたという。みなぎるバイタリティーが、球界の枠を飛び越えるスターへと工藤らを押し上げたように思う。現在の球界の未来を担う逸材にも、そのパワーを――。

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週刊ベースボール編集長の編集後記。球界の動きや選手に対して編集長が思いをつづる。

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