2010年から5年間指揮を執り、13年にはチームを16年ぶりのAクラス、3位に導くと、今季は2年連続3位の成績を残した
野村謙二郎監督が退任。その体制をコーチとして支えた
緒方孝市が新監督に就いた。来季は24年ぶりの日本一を目指す。
就任に際して緒方監督は「野村監督時代からやってきた野球を継続していけば勝てる」と発した。それが1点を確実に取り、1点を守り切る野球。その点で機動力と投手を含めた守備力の精度をより一層高める必要があると感じている。その先頭に立つのが、
石井琢朗守備走塁コーチ。来季は二軍監督に配置転換となる
高信二守備・走塁コーチに代わって三塁ランナーコーチを務めることも決まっている。11月1日から21日まで宮崎県日南市で行われた秋季キャンプでは、内野陣だけでなく投手の連係プレーも細やかにチェックした。
「投手も対バッターだけでなく、1点を防ぐためにできることはいろいろとある。内野を含めた連係プレー然り」と語る緒方監督の意図を汲んでの動きだった。今後は高二軍監督の異動に伴って一軍担当となる
玉木朋孝守備走塁コーチとの連携の下、そのレベルアップを図っていく。
また、現役時代に3年連続盗塁王を獲得した新監督らしく、「自分のやりたい、イメージする野球では、やはりスピードある選手が必要」とするだけに、来季は、これまで以上に機動力を生かした攻撃が見られそうだ。そのため、秋季練習から走塁練習に多くの時間を割き、時には投手陣もその中に入って徹底事項を確認した。
「これまでやってきたことに手応えはある。だけどできるからやらないでは、効果は薄れる。できるからこそ続けてやっていかないといけない」と緒方監督。「継続」の意味はここにも見て取れた。それだけに守備並びに走塁を担当する石井、玉木両コーチにかかる責任は重い。
今季まで自身が務めた総合コーチには
広島でコーチ歴22年目となる
永田利則氏を打撃コーチ補佐から配置換え。空いた打撃コーチ補佐のポストには今季限りで現役を引退した
迎祐一郎が入り、指導者としての第二の野球人生をスタートさせる。
また、二軍では07年に引退した
佐々岡真司氏が投手コーチとして初入閣。野手コーチ補佐は選手兼任で
東出輝裕が務める。「二軍にいるときは遠慮せず指導してくれということ」と鈴木清明球団本部長は説明した。
新コーチクローズアップ
佐々岡真司二軍投手コーチ
投手力底上げの切り札 24年ぶりのリーグ優勝を現実にするため、何より整備しなければならないのが投手力だ。来季の先発陣を並べたとき、エース・前田は別格として、それに次ぐのは野村と大瀬良。このレベルに九里、福井が並んでくることを期待しても、絶対数が足りていない。そこで白羽の矢が立ったのが、07年の引退以来、ユニフォームから遠ざかっていた100勝100セーブの実績を残したかつてのエースだった。「二軍で伸び悩んでいる選手たちを育ててほしい、と言われ、『よし、やろう』という気持ちになった」。新コーチは11月12日に秋季キャンプに合流。来季、計算できる戦力を一人でも多くそろえるべく、背番号88を背負って若手に精力的な指導を続けている。