今年5月にビッグニュースが飛び込んだ。昨季のMLB、ブレーブスから1巡目(全体8位)で指名されていたカーター・スチュワートJr.。契約がまとまらずに短大に進んだのだが一転してソフトバンクと6年約7億円の契約を結んだのだ。今後、日本の球団が、アメリカの一流アマチュア選手を獲得する傾向がトレンドになるのだろうか――。 取材・文=奥田秀樹 写真=BBM、Getty Images 1ドル=108円換算 
ブレーブスから1巡指名を受けながら手首の故障を指摘されて契約金を下げられ合意に至らなかったスチュワートJr.だが、5月にソフトバンクと合意。彼の活躍次第で、外国人獲得の流れは変わる
MLBドラフトの4巡以下の契約は格安
1年前、ブレーブスに1巡8番目でドラフト指名された高卒右腕、カーター・スチュワート・ジュニアが、今年ソフトバンク・ホークスと6年700万ドル(約7億円)で合意した。日本の球団がアメリカのトップアマを獲得する。画期的なことだが、ようやくこうした状況が来たとも受け取れるのだ。
長い間、日米間には紳士協定があると言われてきたが、半世紀前の1960年代ならともかく、今はスポーツ界のトップ選手が普通に海を渡る時代。プロを経由せず、
田澤純一がレッドソックス、
吉川峻平がダイヤモンドバックスと契約したのも時代の中での自然な流れだったと思う。そして遅ればせながら、アメリカのトップアマと代理人たちもNPBを選択肢に入れ始めた。
スチュワートは昨年MLBドラフトの上位指名選手として500万ドル(約5億4000万円)弱の契約金が予想されたが、手首のケガが発覚。提示は200万ドル前後に下がり、合意に至らなかった。今年6月のドラフトは2巡指名の予想で、さらに契約金は低くなる見通しだった。そこにホークスが積極的にアプローチをする。スチュワート獲得に大きな役割を果たしたのが
マット・スクルメタスカウトだ・・・
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