堂々と歩いている姿勢、大きな背中。どことなく、似ている選手がいる。花巻東高時代に背番号1を着け、バットでも存在感を示した大谷翔平(現エンゼルス)だ。左打席からの飛距離は規格外であり、マウンドでもチームを勝利へ導く右腕エースには、無限大の可能性が詰まっている。 取材・文=岡本朋祐 写真=早浪章弘 
四番・エース。文字どおり、チームの顔である。1983年夏以来の甲子園出場を目指し、練習を重ねている
岐阜第一高における通常メニューでは、1年冬以降、シート打撃など実戦練習以外は木製バットを使用する。
阪口樂はこのタイミングを目前にした1年秋、金属バットで場外弾を放った。右翼95メートル。高さ約20メートルあるネットのはるか上を超えた。2016年4月から同校を指揮する田所孝二監督は、衝撃の一打をこう振り返る。
「マシンを相手にですが、劣化したボールで、あの飛距離ですからね。阪口以外で、見たことはないです。木製バットでも、惚れぼれするような、きれいな打球を飛ばします」
田所監督は関大OB。同じ関西学生リーグの近大・
佐藤輝明(現
阪神)の打撃を見聞きしたことはあるが、すでに、虎の怪物新人に匹敵するパンチ力と認める。前任校の福知山成美高(京都)では春2回、夏4回の甲子園出場。過去に5人のプロ野球選手を育成しているが、阪口の注目度は・・・
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